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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 21

「げ…根に持ってる…」
ちょっぴり身の危険を感じるイリス。その頃、ランドルフ一行は次の式神探しを行なっていた。
「えへへ〜♪」
「うふふ♪」
「あの〜…嬉しいのは確かなんだけど歩きにくい…」ランドルフの両脇には美女が二人、腕を組み寄り添いながら歩いていた。
「もうっご主人様ったら、一発で気に入りましたわ」「あたしも〜♪」
「一発って4回ぐらいしたじゃないですか…。…リリアンまで…。はぁ…ちゃんと式神を探さなきゃ合格できないよ?」
「わかってるってば〜♪」「あらら?強い魔力を感じますわよ。」
「え?モンスター?」
「もっと強力な何か…でも…何か力に曇りが…」
「二人とも、離れないと戦えないよ!」
ランドルフの言い分を無視しながら、マウアは意識を集中する。
「右…すぐ近くです。たぶん、鬼人族ですよ」
「ラッキー♪式神いただきかも」
「あ、ちょっと、リリアン!」
ランドルフの腕をひっぱりマウアの示した方向へ急ぐリリアン。大きな草を片手で掻き分けると、小さな小川の流れる広場に出る。そして、川辺で座り込んでいる巫女装束を着た少女を見つけた。

「あの子…なんか顔色が悪くない?」
「ほんとだ…あの〜っ!大丈夫ですか〜!?」
「えぇっ!?ちょっ!ご主人様!危険です!」
大声で少女に駆け寄るランドルフとリリアン、それを見たマウアが驚いて追い掛けた。
少女は真っ青な顔で答える「た………欲し…」
「た?助けて欲しいの!?」
「食べ物…欲しい…」
「…空腹で動けないみたいですね…」
「それは大変だ!」



…「ふぅ、ご馳走様☆助けて頂いてありがとうございました。」
「あはは、御粗末様でした。」
立ち上がりペコリと頭を下げる少女にランドルフは笑顔で答える。
「え〜っと、あたしがリリアン、彼がランドルフに、彼女がマウアさんよ。あなたのお名前は?」
「私の名は如月と申します。修業として深緑の森に入ったのですが、森の中の割には食料が見つからなくて…あなた方は命の恩人です!」
「貴方…かなり上級鬼人のようね。」
ジッと見ていたマウアが話し掛ける。
「えぇ、将軍公より家老の位を戴いております。」
「あちゃ…無理っぽくない…?」
リリアンはヒソヒソとランドルフに話し掛ける
「確かに…鬼人族の家老は無理っぽい…。」
「試しに聞くだけ聞いてみない…?」
「あの、いかがいたしました?」
「あ〜、その、もしもの話だけど…あたしが如月を使役したいなぁ…なんて言ったらどうする?」
「あら、いいですよ」
意外にもあっさり。
「えっ!?そんなあっさりいいの!?何もないよ」
「命の恩人様の頼みを断れませんから。本来なら報酬を頂きますが、今回は無償でいいです」

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