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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 195

残されたランドルフ達。
「…ランド、大丈夫か?」
「うん。セガル、サイが……サイがぁっ!」
「ああ、分ってる。何も言うな…あれはただの逆恨みだ。気にすんな…」
「でも…サイがああなったのは僕のせい…」
「ランド!」
「!」
「アイツはお前を殺そうとしてるんだ!俺も!次、会ったら手を抜くな!死ぬぞ?」
「…うん、ごめん…」
「〜〜別にお前は悪くないって…俺こそ怒鳴って悪かった…でもな、お前が死んだら泣くぞ、リリアンが?」
チラッとセガルドはリリアンを見る。
「ヒグッ……ランドッ!良かった!死んじゃうかと思った…」
ガバッとリリアンはランドルフに抱き付くと泣き出した。
「ありゃ?もう泣いていたか…」
「う、うるさいわね…グスッ……まぁいいわ。セガルド、ランドを助けてくれてありがとう。」
「だぁ〜、なんか背中が痒くなるな。」
「あははっ!セガル、照れてるの?」
「ランドォ!お、俺が照れるわけないだろ?こんな凶暴女に…」

バキッ…

リリアンの裏拳が顔に直撃し、セガルドは崩れ落ちる。
「もうっ!お礼、言って損したっ!行こっランド!」
「ええっ?セガルは…」
「しばらく寝てなさい!べーだっ!」
リリアンはランドルフに腕を絡ませ、強制的に退出した。
一人残されたセガルド…
『はぁ〜本当、なんでこんな男、選んじゃったんだろ?ほら、起きなさいよっ!』
セガルドはムクッと起き上がるとキョロキョロと辺りを見回す。
「誰も…いないよな?」
『居るわよ、あなたの手の中に…』
「うおぉっ!お前、紅月か?」
『そうよ。あと、言葉は口に出さない方がいいわよ?他人から見たら独り言をブツクサ呟く変な奴に見えるから…』
すーっと息を吸うとセガルドは心の中で話し始めた。
(で、本当にお前は紅月なんだな?)
『さっきからそう言ってるじゃない。疑り深い人ね…』
(だってお前…一年近く一緒に居たのになんも言わなかったじゃねぇか…)
『言ってたわよっ!あなたが私を手に取ったあの日から!ずっと!』
(そうか…でも何で急に?)
『さぁ?あなたの剣の腕が上ったからじゃない?あ、もしかしたら姉妹と接触したからかも!?』
(姉妹?…ああ、ヴェイルさんか…たしか、紅雪だったか?)
『ええ…私の姉にあたるわね。まぁ、初めて会ったんだけど…姉さんはベタ惚れね、あの男に…』
(って事は…ヴェイルさんにも見えてるって訳か?つーか、惚れてるなんて何で分んだよ?)
『あっ!忘れてた、忘れてた…』
セガルドの目の前に長い紅髪、紅い目、紅い唇、そして申訳程度に紅い服を着たナイスバディの若い女性が現れた。

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