PiPi's World 投稿小説

魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 189
 191
の最後へ

魔導志 191

手の甲に刻み込まれた紋章を見たセガルドは言う。
「なぁ紅月、あんま変わってないんだけど…つか武器無くなっちゃったから逆に困るんだが…」
「詳しい説明は後。今は素手で戦いなさい。」
「はぁ?ふざけん…」
「ヘリオン!」
まだまだ言いたい事が山程あるセガルドだが、セフィリアの放った巨大な火球を見て横に飛ぶ。 直撃したジュダ像一体が火柱の中へ。
「どわぁぁ!アチッアチッ、尻に火が!」
「セガル、なにボーッとしてるの?」
「俺まで巻き込もうとしなくたって…」
「あら?避けられたでしょ?」
「…」
「それより武器はどうしたのよ。」
「あ、あぁ、無くなった。素手で戦わなきゃ…」
「まったく…もういいわ、私が片付けるから。」
セフィリアは杖を真っ直ぐジュダ像に向け、意識を集中する。
「いやしかしだな。ジュダ様にあんま乱暴…」
「…テメギガ・エンデ」
「え…?それって…」
目が点になるセガルド。
ゴ…ゴゴゴ…ズズンッ!
強力な魔力に反応したジュダ像三体が一斉にセフィリアに襲いかきるが、セフィリアを中心に周囲の全てが真上からの強力な重力で圧縮されていく。
もちろんセガルドも…
「嘘だろぉ…ヤベェェェッ!」
セフィリアから広がる重力の輪を避けるため、必死で逃げ出すセガルド。
しかし、次第に距離が詰められていき…
「追ぉぉっいつかれぇるぅ!」
『跳んで!』
「何っ!?」
『だから跳んでったら!』
「もうどうにでもなれぇっ!」
セガルドは地を蹴った。
すると…
「うぉぉっ!跳ん…いや飛んでるぅ?」
セガルドの背中に真っ赤な翼が現れた。
「あっ…セガル、どうしたの?その羽根…」
「いや、なんか生えた…それよりセフィ!夫を潰そうとするなぁ!」
セガルドはセフィリアにを悪態をつくが、未だ自分の姿が理解できず、混乱していた。
「セガルなら躱せると思ったのよ。まさか飛ぶとは思わなかったけどね…」
「いや、俺もだ…」
セフィリアが魔法を解除した。その時…

グググッ…

「ひど…い…じゃな……いかひ…ど…」
ジュダ像が一体だけヨロヨロと立上がり、セフィリアに向かってきた。
「きゃぁぁ!ゾンビみたい…」
セフィリアが呪文を唱えようとするより早く、セガルドが動いた。
「はあぁぁぁっ!」
セガルドが拳を突き出す。
それをジュダ像は剣で防ぐが…

バキッ!

セガルドの拳は剣を砕き、ジュダ像を地に叩き付ける。
ジュダ像は起き上がろうとするが炎に包まれた。
「おぉぉっ、すげぇ…」
「ほんとすごいわ!無詠唱で魔法を放つなんて…」
火が消えるとジュダ像は砕け散った。
そしてセガルドとセフィリアは光に包まれる。


「あっ!セガルド、戻って来た」
「でもなんだろ?あの格好…」
「ふふっ…それはねランドルフ君、ダイダロスの作品の開放ですよ」

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す