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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 189



神魔戦争、魔界軍最前線、天幕の中…
「…ヴェルナルドさん」
「おや?テテュスさん、どうしたんです?」
「明日が最終決戦になりますよね?」
「ええ、恐らく…」
ヴェイルは酒杯を二つ用意し、酒を注ぐ。
「私、今まであなたの側で闘ってきました。そして、今日決心がつきました…」
「何をです?」
ヴェイルは相槌を打ちつつ、酒杯を傾ける。
「私を…その…抱いて下さい!」
ブフッ!
ヴェイルは飲んでいた酒を吹き出した。
「いきなり何の冗談ですか…まったく」
ヴェイルは袖で口を拭く。
「じょ、冗談なんかじゃありません!本気ですっ!」
ヴェイルとテテュスは見つめ合う。
「…僕はどうしようもない男です」
「はい」
「深い業も背負ってます」
「…はい」
「それでも良いのでしたら…だ、抱きましょう」
「はいっ!」
テテュスはヴェイルに抱き付く。
「ついでにこの後、私はヴェルナルドさんの式神になります。だから、テテュスと呼んで下さい…」
「テテュス…愛してますよ」
「私もですっ、主!」
「…主はちょっと堅いですねぇ〜」
ヴェイルはテテュスに深く口付けた。
………………
…………
……
「…いろいろありましたね、ヴェイル様」
「ええ、本当にいろいろとね」
二人は会場、観覧席へと戻ってきた。
「あ〜…ヴェイル様達いたわよ、八咫」
「たくっ…どこ行ってたんすか?」
「…秘密です。フフッ♪」
「なんだ気持ち悪い笑い方して…」
「おや?八咫はお仕置されたいみたいですね〜」
「うぉっ…悪かった、助けてくれっ!」
この後、八咫とヴェイルの追いかけっこはしばらく続いた。



そんなヴェイル達を見て、ランドルフはリリアンに言った。
「…元気だねぇ〜」
「そうね…それにしても如月!なに、酔っ払ってるの!?」
「ん〜…よっはらんていまへんよ、ごしゅしんさま〜」
赤い顔した如月は呂律が回らない口調で言った。
「………ランド、セガルド達の試合が始まるわよ」
リリアンは酔っ払いは無視する事にしたらしい。


「…なんか緊張してきた」
「もうっ、セガル。まだ予選の予選よ」
「まぁ、そうなんだが…」
「ほらっ、入場よ」

『さぁっ!予選の予選も後半に差し掛かり、合格者もそろってきたぁ〜!しかぁし!まだまだジュダ像は残ってます!頑張って下さい!では入場、お願いします!』

セガルドは紅月を手に、神経を高めていた。
「ふぅぅ…」
ジュダ像が光り輝き、セガルドとセフィリアは光の奔流に呑まれた。


「あっ!ヴェイルさん、めっけ!」
ヴェイルの元へメリルが手を振りやって来る。隣りにはアリシスもいる。
「こんにちは…メリルさん、アリシス姉さん。先程の乱闘は面白かったですね〜」

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