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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 182

「させるかっ!」
パートナーであろう男が斧槍を手に食い止める。
しかし…
キンッ!…ギギー…バシュッ!
一瞬、足止めできただけで呆気なく斬り伏せられる。
「ぐぅ…」
斬られた男と魔導師の女性は光に包まれ、消えた。
ジュダ像は剣を鞘に納め、停止した。
「…なるほどね。攻撃がキーになって反撃してくるんだ。だったらリリー、あのジュダ像を何秒くらい足止めできる?」
「う〜ん、三十秒位かな」
「よし、リリー…僕が呪文を唱える間、守って」
「わかった!」
ランドルフは呪文を唱え始める。
それを察知したジュダ像がランドルフに向かって来る。
「てぇっい!」
リリアンはジュダ像を食い止めにかかる。
リリアンの速い太刀筋にジュダ像は足を止めた。
そして…
「ヘルファイオ!」
ランドルフの声と同時にリリアンは後ろに跳んだ。
ランドルフの杖の先から先ほどの女性とは桁違いの大きさの炎弾が放たれる。
ゴウッ!
炎に包まれたジュダ像はヒビが入り、砕け散った。
するとランドルフとリリアンは眩い光に包まれた。


『…三組目が帰還しました!ランドルフ、リリアンペアだ!リリアン選手が時間を稼ぎ、その間に唱えた呪文でランドルフ選手が撃破する素晴らしい連携!どうですか、ジュダ様?』
『うむ…なかなか見事な連携だね。このペアは予選通過が堅いね〜』
『おっと?四組目が帰ってきました!これは……』


「ふぅ…なんとか勝てたね」
「そう?結構、ランドは余裕あったみたいだけど…」
「そんな事ないさ…」
そう言いランドルフはすでに予選の予選を通過した三組の顔を見回す。
するとその内の一人、武器を持っていない男性と目が合った。
「あっ…」
ランドルフは会釈をすると、男も返してきた。

『─ですね。それでは合格者の方々はご退場下さい!』
その声と共にランドルフはリリアンと退場門へ向かった。
「…よう、少年。まだ若いのに強ぇな」
ランドルフが振り向くと先ほどの男だった。
「いえ、あなたこそ武器も無いのに…」
「あぁ…俺はこいつだ」
男はそう言うと、裾を上げ両腕を見せた。
それは義手だった。
「…義手ですか。」
「昔、事故で腕をなくしてな。こいつは魔法で動き、魔法を放てる、最高の相棒だよ」

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