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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 176

「いらしてたんですか」
「ええ…八咫や姫も来てますよ?」
「それにしても」
ゼシカはヴェイル、テテュス、如月と順に視線を移していく。
「…お酒ですか?」
「ええ…ほら、あなた達も座って」
ヴェイルは席を勧める。
開会式はシュダの大会説明が終わり、大会参加資格の説明に移行していた。
「どうやら大会参加資格って物があるみたいですね…」
「あっ、それって今朝、話してたヤツじゃない?」
「ええ…シュダ様の石像がどうとか…」
「それならアレですよ、きっと」
ヴェイルの指差した先には、幾つもの等身台シュダ像があった。
「アレはね、ゼシカ…ゴーレムなんですよ。」
「ゴーレム…ですか?」
「ええ…きっと手強いですよ?」


『…それではペア部門、参加資格の取得に移らせてもらいましょう!
ペア部門、NO.0001〜0100の方、ご入場下さい!』
すると会場の端にある門が開き、計1000人の参加者が入場する。その内には人だけではなく、天使、悪魔、鬼族、獣族の姿もあった。
「…ご主人様はいないみたいだね」
「そうね…」
「私のご主人様もいませね」
イリス、ゼシカ、如月が口々に言った。
「おや?…八咫達ですよ」
ヴェイルは指差し言う。


「ふぁ〜…あ〜眠っ…たくっ面倒だよな、姫?」
「…もぅ、ヴェイル様を怒らしたら後が怖いって言ったのはあなたでしょ?…済んだらご褒美あげるから、ね?」
「おぅ…」


『さて、皆さん騎士達の指示に従って下さいね…
では、参加資格の説明をもう一度。実はその石像はゴーレムでして。力はシュダ様の百分の一程度ですけど…
十組で協力し、制限時間内に倒して下さい。
なお、脱落者への参加費の払い戻しはありませんので悪しからず。』
ここで司会は一息つくために間を取った。
『…用意は良いですね?
また、魔法によりそれぞれフィールドに飛されますが慌てないで下さいね。失格になったら強制的に戻れますので心配しないで下さい。
あぁ…観客の皆さんも心配しないで良いですよ。試合状況は中央に魔法の掲示板により随時、観戦できますから…
では…参加資格取得戦を開始します!』
司会の叫びと共に、石像が光り輝き会場全体を照らし出す。
眩いばかりの光が消えると舞台中央にいた参加者達の姿も消えていた。

「消えちまったぞ?」
「違うよセガル、転移魔法だよ。卒業試験の時のと同じヤツ」
「駄目よランド、セガルドは馬鹿だからそんな前の事、忘れちゃってるわ」
「忘れるか!」
「じゃあ術式、言える?」
「むむ…思い出せない」
「ほら、見なさい」
「もうリリアン、セガルを苛めないであげて」

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