PiPi's World 投稿小説

魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 172
 174
の最後へ

魔導志 174


「あ〜テストテスト。」
会場の真ん中へ歩く一人の男。
「只今の放送は、今大会の実況を任された私、ジュスガーが拡声石を通じてお送りしております。解説席にいらっしゃいますは、今大会の責任者であるジュダ・ヴェルナード様です。ジュダ様、よろしくお願いします。」
「よろしく。」
ジュダは満足そうに実況席に座っている。
「では…大変長らくお待たせしましたぁ。これより、アルトバル最強のコンビはどのコンビ!?気になるなら決めようじゃないか!!第一回、アルトバル最強タッグ決定戦を開催いたします!」
ワァァァァ!!
「なお、今大会につきましては賭博が合法となってます。一口、300ゼニからとなっております。気軽にご参加下さい!」
「現在のトトカルチョは現魔導軍最高司令官と宰相を兼任しているジン君とその伴侶であるマリーちゃんペアがぶっちぎりのトップです」
「いや〜、他の方々もなかなか期待できますよ?
おっと…準備が完了した様です。では新国王、サーシャ・オルグラン様のご入場です!」
ジェスガーの声と共に会場全体に管楽器をメインとした盛大な音楽が響き渡る。
貴族観覧席のさらに一段上に設置された王族席に観客全員の視線が注がれる。
リグールとサーシャは並び、ゆっくりと進んで行く。二人が席に着くと同時に音楽が鳴り止んだ。
「…続きまして、リグール・アーカイブ様より開会の挨拶です」
リグールは入場と同じようにゆっくりと立上がり、前へ進む。
リグールは一瞬、サーシャを見る。サーシャは目だけで応援した。


「おおっ!…遂に兄様が生恥をさらすぞ。兄様、昔から人前に立つの苦手だからなぁ…」
「セガルド、うるさい!」
リリアンから裏拳が放たれる。
「ぐふっ…」
「次、騒いだら蹴りだからね!」
「リリーも結構、うるさいよ?」
「私はこのバカを叱っただけよ!」
「はぁ…やれやれね」
一人、セフィリアが冷静に突込んだ。


一方、貴族席では
「ふふっ…リグール、すごく緊張してますね」
「…ええ」
「そういえば、ヴェイル君は来てないんですか?見当らない様ですが…」
「…一般席にいるわ…ここ、式神は入れないから…」
「そうですか…」
ジンは一瞬、一般席に視線を巡らしたが、やはり見当らずリグールへと視線を戻した。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す