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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 173

「おぃおぃ、喧嘩売ってんのか…そんな事言われたら本気になっちゃうぞ?」
「まあまあ、セガル。でも、僕も本気でいくからね」
「望むところだ!」
セガルドとランドルフは拳をぶつけ合う。
「はぁ…男どもは元気ね」
「昔からでしょ?」
「ふふっそうね。リリー、私達も頑張りましょう」
「ええ…」
その時、係員から各組に対し一枚、番号の書かれた紙が配られた。
「なんだろ?コレ…」
「さぁな…ランドは何か聞いてないのか?」
「ううん、特に何も」

『え〜皆さん、番号札はお手許に届いているでしょうか?
……結構。では開会式の用意のため後、少々お待ち下さい。
なお、番号札の方は紛失した場合、再発行はされませんのでご注意下さい』

整列係りなのであろう聖騎士がよく透る声で連絡事項を述べた。
「番号札ね〜」
「ダメよ、セガル。そんな、乱暴に扱っちゃ…」
「大丈夫、なくさないって」
セガルドは番号を確認し、懐にしまった。
「907か…ランド、何番だった?」
「ん?…え〜と、1238番だね」
「お?離れたな…これなら予選で当ることは無さそうだな…」
「そうだね、でも…この番号って何を基準にしたんだろ?」



その時、リグールはというと…
「…遅い。遅すぎる!…サーシャは何をやってるんだ!」
「まあまあ…お着いて下さいよ、リグール。そんな、取乱したって疲れるだけですよ?」
「ジン君の言う通りだ。女性の化粧は時間が掛かるものだよ。内の家内達なんて…」
その時…
「…お待たせしました」
付き人のおばさんが声を発した。
そして仕切りのカーテンが開けられる。そこには女性の王族特有の何重にもレースが組まれたドレスを着ていた。
「ほう…さすが王族に伝わるドレスだな。非常に似合ってますね」
「ええ…本当に綺麗ですよ」
シュダ、ジンが口々に言う。
「リグールは?」
「…美しい」
リグールはうめくように言った。
「ありがとう。リグールもよく似合っているわ。」
「そう…か。この鎧も悪くはないな。」
サーシャの言葉を聞き、リグールは腰に儀式用の剣を携える。
「リグール君も現金な奴だねぇ…」
「彼は昔からサーシャ様には…」
ヒソヒソヒソ…
「うぉっほん!」
ジンとジュダのヒソヒソ話を咳払いで一蹴して、会場に繋がる廊下に目を向けるリグール。
「時間だ。行くか。」
「えぇ、エスコートはお願いね。」
リグールはサーシャの手を取り、会場に向けて歩き出した。

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