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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 170

リリアンは顔をしかめた。
「死ぬような事はないと思けど…たしかに、ジンさんとシュダ様の組合わせはなんだか怖いよね」
ランドルフは苦笑いを浮かべ、会場を見渡した。
まだ人はあまり入ってないようだ。




一方、セガルド達は…
「…なんでこんなに込んでんだ?」
セガルドの問掛け通り、会場へと向う道は通常の何十倍も込んでいる。
「しょうがないわよ。今日から大陸中の人達が集まる大会が始まるんだから…」
「そうですよ、セガル様…時間はあるんですからゆっくり行けばいいじゃないですか」
「それにセガルド、こういう馬鹿騒ぎって好きでしょ?」
セフィリア、ゼシカ、イリスが口々に言う。
「たしかに…嫌いじゃないが、こう人が多いと…」

「てめぇ、どこ見てあるいてんだ?」
少し離れたあたりから罵声と人が殴り合う音が聞こえた。

「…な?」
「…そうね。これだけ人がいれば喧嘩も起るわよね…」
セフィリアは悟ったように言った。
「セガルドも他人に喧嘩売っちゃダメだよ?」
「…イリス、お前は俺という人間を勘違してないか?」
「断じてしてないわ!
セガルドは賑かな事が好きで喧嘩を売られたら迷わず買う陽気な熱血漢よ!」
「う…俺ってそんなイメージなのか?」
「あえて否定する事は無いわね…」
「セフィまで…」
「まぁ、別に悪い意味だけではないんですから…気を落さないで下さいよ、セガル様」
「…はぁ〜…それにしてもクリス達は何してるんだ?」
セガルドはこれ以上、この話題を続けたくないため話しを変えた。
「さぁ?先に行ってろとだけ言われましたからね…」
「今日、試合があるのは俺とセフィだけだから、別に来なくてもいいんだけど、来てくれないのは淋しいよな…」
「そんな心配しなくても、きっとすぐに来るわよ」
「そうだな…」
セガルドは通りを眺め、到着するにはまだかかりそうだなと思った。




その頃、会場では…
「…リリー、あれ何だろ?」
ランドルフは会場中央を指差し、言った。
そこでは騎士団員とおぼしき人達がいくつもの石像を並べている。
その石像は人型をしていた。
「…さっき言ってた参加資格ってヤツじゃない?」
「このタイミングだとやっぱり、そう思うよね…」
「…ねぇ、ご主人様。あの像、シュダ様じゃないですか?」
如月が尋ねた。
「「えっ?」」
一同も目を凝らした。
「!…本当だ」
ランドルフが驚きの声をあげる。
「…あんな大量に造ってどうするつもりでしょうね?」

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