PiPi's World 投稿小説

魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 146
 148
の最後へ

魔導志 148

「えっ?」
「実はですね…今、レイラさんに協力しているんですよ。
あっ、知ってますよね?魔王補佐役の…
それで、レイラさんがセガルド君とある契約を交しましてね」
「えっ、何それ?私、聞いてないよ…」
イリスが疑問の声をあげる。
「…ごめんなさい、イリス。昨日の夜の事だったんだけど、まだ考えがまとまらなくてね」
「…ご主人様は知ってるの?」
「いいえ、セフィ様にも話してないわ。だから、しばらくは秘密にしておいてくれる?」
「ん〜…わかった」
「ありがとう…」
「…ゼシカ。貴女はセガルド君の側にいなくて良いんですか?」
「…なんか明日からの大会に備えて、修行をするらしくて…」
「ああ、その大会なら僕もでますよ♪」
「…本気でですか?」
「まさか。それに殺したら失格になっちゃうらしくて…」

「…できればセガル様と当ったら…」
「もちろん、手加減しますよ。まぁ、僕が勝ち上ったらですけどね。
…セガルド君は修行をしているんですよね?」
「はい」
「セガルド君に自己紹介でもしたいんですけど、案内してくれませんか?」
「…私はかまいませんけど。イリス、貴女はどうする?」
「えっ、セガルドのとこ行くの。行く行く!」


その頃、遅刻したランドルフは…
「ごめんなさい、ジンさん。遅くまで考え事していて…」
「…まぁ、いいでしょう。それよりも、遅れた分を取戻して下さいね」
「はいっ。本当にすみませんでした」
「あ、ランド君。一つ聞いてもいいですか?」
ジンが呼び止めた。
「なんですか?」
「考え事をしていたと言いましたね。もしかして、『魔導志』についてではないですか?」
「…そうです。実は…」
ランドルフはジンにサイの事、そしてセガルドが巻込まれつつある事を話した。
「…そうですか」
さすがのジンも悩み込んだ。
「…ランド君、君は仕事に取り掛かりなさい…」
「…はい」
ランドルフはその場から去っていった。
(『魔導志』ですか…つくづく嫌な物ですね…)
ジンは若き日の過ちを思い出していた。


「ファイオ!」
「はっ!」
スカッ…
「…熱ぃっ!…くそ、また失敗か…」
セガルドは修行に励んでいた。
「…セガル、大丈夫?」
「ああ、馴れてきた…」
「これは魔法を斬る訓練であって、耐える訓練ではないのだがな…」
「分ってるわ、ンな事!」
「師匠に逆ギレするなっ、未熟者め!」
ドスッ…
「ぐはっ…師匠、虐待は良くないですよ」
「修行は身体で覚えた方がいいんだ」
セガルドにヒールを使うセフィリア。
「…悪いな、セフィ」
「セガル、出来そう?」
「…何か掴みかけている気がしないでもない」
「もうっ、どっちなのよ!」
「だってまず、魔法を斬る感覚ってどんなもんだよ?」
「それはそうだけど…」
セフィリアは言葉に詰る。
そこへクリスが話しかけた。
「物を斬るのと変らんよ。ただ、見える見えないの違いだけだ」
「へいへい、それは何度も聞きましたよ」
セガルドはふてくされた様に言った。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す