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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 135

「少し熱くなりすぎましたねぇ。」
「……。」
「お、俺はサーシャに負けてる訳では…」
「リグール?」
「…。」
「そうそう、クリスは出場するんでしょうかね。」
「さぁ…知らない…」
アリシスは立ち上がり、会議室を後にした。
「…サーシャ、近く暇をもらいたい。」
「どうしたの?」
「あぁ、セガルド君の事ですか?」
「違う。ウルスの孤児院に…」
「あの子達を大会に招待するのね?ふふ、貴方のそういう所が…」
「コホンッ」
わざとらしいジンの咳払いに、リグールとサーシャは照れ臭そうにしている。
「とにかく、団体戦には王国側からはリグール、サーシャ様組、私とマリー組、ランドルフ君とリリアン組が、個人戦は私、リグール、アリシス、マリー、デイル、ランドルフ君、リリアン、メリルが出場するってことでいいですね。」
会議出席者全員が肯定した。
「じゃあ、出場者は頑張って賞金を回収して下さい」
……
………
…………
「ってな感じで決ったんだ」
ランドルフは長い回想を終わらした。
「なるほど、いよいよ兄上にもサーシャ様と愉快な仲間達が伝染したか…」

「バァックション」
リグールは盛大なくしゃみをした。

「風邪ですか?」
「いや、セガルドあたりが噂でもしてるのだろう…」
ジンとリグールに案内され、ヴェイルは城の中にいた。
「ジン、俺はサーシャのところに行くため、ここで別れるが気を抜くなよ」
「解ってますよ、リグール」
リグールと別れたジンとヴェイルはしばらく無言で歩き続けた。
ふと、ジンは話し始めた。
「私、貴方のこと知ってるんですよ。
ヴェルナルド・シルヴァ、20歳。14歳で魔法学校を卒業後、史官せずルクードから姿を消す。2年後、神魔戦争においての功績により、魔界司法管理軍将軍となる。付いた字なが『冥法皇』。
実は『狂』に加わってもらおうと捜してたんですよ?」
「よくご存じで♪でも残念ながら『狂』には入れませんでしたよ。3年前から各地で魔族と天使の小競合いが激しくて…。
近頃やっと、小康状態になりましてね。まぁ、今度は別の用で忙しくなりそうですが…」
「管理職は大変ですね…」
「それはお互い様ですよ」
ジンは思い出したかの様にヴェイルに尋ねた。
「…ヴェルナルド君」
「ヴェイルで結構です」
「ヴェイル君、貴方は体術って得意ですか?」
「…苦手ではないですね」
「じゃあ、魔法は?」
「十八番です。それで今の地位を獲得したようなものですから…」

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