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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 132

「良いじゃないですか、一応貴族なんですから。それに彼、一人では門番が通してくれないでしょうし。」
「むぅ…」
「いや〜すみませんね。こんな我儘、聞いてもらちゃって…。」
「いえいえ、気にしないで下さい。ただの気まぐれですから…」
「気まぐれですか。なんだか貴方とは気が合いそうですよ♪あらためてよろしくお願いします。」
「ふふっ…では、こちらです。付いて来て下さい。」



その頃、再契約したセガルドは一息ついていた。
「…セガル様、魔界からこちらに呼ばれた時、レイラ様からこれをセガル様に渡すよう命じられたのですけど…」
ゼシカは一枚の紙を取り出した。
「何だ〜」
『セガルド君へ
契約をしたので一応、書面に表しといたわ。
セガルド・アーカイブ及びその身内にはこちらから手は出しません。
じゃあ、これは大事に保管しといてね。
P.S私の協力者は今度の大会の時、何かするらしいわよ。その時は…
これからもよろしくね。
魔王補佐役レイラより』
「ふむふむ、ほんほん、なるほど、魔族のクセに俺より綺麗な字だ。あのレイラって女は偉いのか?」
「魔王補佐役は簡単に言うと…魔王直属の遊撃隊ですね。魔王様の指示があるまでは、する事がないので自由気ままに魔界で生活してます。レイラ様は何故か人界で暮らしてるみたいですけど…」
「ふ〜ん…敵か、味方か、関係ないのか…よくわかんないなぁ…。だいたい、協力者がなにかするって言われても…あ、サイか。」
「サイ?」
「知り合い…じゃないな。顔見知りかな。魔力も槍技も並か並以下の奴でさ。親が貴族でえばってる奴。」
「そうなんですか。でも、そんな彼がレイラ様の協力者ってなんででしょ?」
「わかんないなぁ…。てかわかんない事だらけでどうすりゃいいのかわかんないなぁ。」
「ふふ、もう何がなんだかわかりませんね。私はセガル様の側にいるだけでいいんですけど♪」
ゼシカがニッコリ微笑みセガルドの髪を撫でている。その時…
コンコン…
「はいよ〜っ!」
「あ、セガル様っ!服を…」
ガチャ…
「あ…」
「わわ、ごめんっ!」
勢いよく閉まるドアの隙間から、真っ赤な顔のランドルフと、ニヤニヤしたマウアの表情が一瞬だけ見えた。

数分後…
「セガル、邪魔しちゃたかな?」
「いやいや、丁度終わったところだ」
マウアとゼシカは黙ってただ互いに睨み合っている。
「ランド、こんな時間になんか用か?」
一瞬、間を取りランドルフは意を決して話し始めた。
「実はね…この前、街でサイに会ったんだ。その時、僕とセガルに復讐してやるっていわれちゃってさ…」
「サイがか?…無理だろ、あいつじゃ。ただの七光のバカだぞ」
セガルドはレイラの事を今は隠しておくようだ。

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