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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 14

「えっ?そうだったの…知らなかったわ」
「厳密には上級の悪魔族だけですから。中級以下は主人が亡くなっても魔力に影響は出ません。」
「ふ〜ん…勉強になるわ。あ、私の荷物カバンから干し肉とパル芋を取ってくれる?」
セガルドのお陰で野宿をしなくていいため、セフィリアの荷物は食材がほとんどだった。
「ゼシカ、人間の食べ物は平気なの?」
「普段は調理せずにそのまま食べますが、人間の食物なら何でも食べれますよ」セフィリアは、肩にあたる程度にのばした綺麗な金色の髪を紐で結い、ポニーテールにする。
「ゼシカ、後ろ向いてくれるかしら?」
「あ、はぃ。ありがとうございます」
セフィリアはゼシカの腰まである長い黒髪を一束に纏めてリボンで結ぶ。
「あら?角と翼は?」
「戦闘時以外は、ださない方が良いかと思いまして…」
上級悪魔のゼシカは、式神として人間に接した事がないため、無駄な行動も多々あるようだ。
「こうして見ると…美人なお姉さんって感じ。胸も大きいし…」
「うふふ、ありがとうございます。」
「セガルは幸せ者ね。」
「そうですね。こんなに若くて美しい未来のお嫁さんがいるんですから」
「もうっ…あ、早く作らなきゃ噂の彼が文句を言うわ。ゼシカ、パル芋の皮をむいて適当に切って」
セフィリアは、ゼシカに小さなナイフを手渡す
「わかりました。あの…」「ん?なぁに?」
「セガル様の剣には、何か付加効果があるんですか?」
「なんか呪いがかかってるとか…どうして?」
「上級悪魔の腕力をご存じですよね?」
「ミノタウロスの数倍あるって本で読んだことあるわ。」
「えぇ、そうです。ですから、セガル様の剣には何か付加効果がないと、並の人間では確実に剣か腕が折れてしまいます…」
「…確かにそうね…。馬鹿力だとは思っていたけど、よく考えると不自然ね。」「あの方は…間違いなく人間ですが、何かが違います。魔力も並大抵ではありませんし…」
「彼は魔法全然ダメよ?」「そうみたいですね。まだ目覚めていないのか…あるいは、目覚めるのを何かが抑止しているのか…」
「う〜ん…難しいわね…あ、調味料とって?」
「あ、はぃ。」
「ありがとう。それで、ゼシカの仮説が正しいとすると、彼の魔力が目覚めたらどうなるのかしら?」
「確かだと言える事は…セガル様の性欲が限りなく上昇して、そのはけ口の私達が大変になりますね」
「…はぁ…私達二人で足りるのかしら…」
「うふふ、そうですわね」「まぁ、少しぶっきらぼうだけど、彼は優しいし…」「…っ!」
コンコン
「あら?洞窟でお客様は珍しいわね。誰かしら…」 「お待ちください。外にいるのは魔族です。」   「えっ?」
「多分…デーモンナイト級…」
その頃、セガルドは浴槽で熟睡中だった。

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