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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 121

「えぇ、それがどうしました?」
「うん…君、今は一般人だから一夫多妻は認められないんだ。俺は上等判定士としての立場もあるから、知らん顔も出来ないし困っちゃってるんだよね。結婚式が終わってから辞めてくれればよかったのに…」
「う…確かに…。でも、そんな設定をすっかり忘れてるこいつが悪いかと…」
セガルドが天井を指差すが、勿論、誰もいない。
「まぁ父上が上から圧力をかければ大丈夫だと思うけど…」
「ふ〜む…そうだねぇ…。明日あたりにでもジン君に話してみよう。」
「いいんですか?」
「権力はこんな時に役立てるべきだろう。そうは思わないか?」
ジュダはにやりと笑いながら天井に話し掛ける。が、やっぱり誰もいない。
「さぁ、そろそろあがりたまえ。ソラが部屋で待ってるんだろう?」
「は、はい。失礼します」セガルドはジュダとアルドに見送られながら浴室を後にした。
その頃、一人悩むランドルフは…
「ご主人様〜♪」
「マウアさん、用事って何??」
嬉しそうなマウアが持っている大皿に、見た事のない何かが乗っかっている。
「あの…それは?」
「うふふ、先程、リリーちゃんからケーキの作り方を教わりまして…。是非、ご主人様に御賞味して頂こうかと☆」
ランドルフが顔を近付けてみると、妙な異臭が鼻に付く。何かの尻尾のような物が飛び出していたりと食べ物なのか怪しい
「…味見した?」
「一番はご主人様と思いまして味見はしてません♪」「…」
「どうしました?」
「い、いぇ…じゃあ頂くね☆」
「はいどうぞ♪」
マウアは切り分けたケーキをランドルフの小皿へ。臭いが気持ち強くなった気がするが、せっかくマウアが作ってくれた物なので、断る事もできない。
ランドルフは恐る恐るフォークを口に運ぶと…
「いかがですか?」
「…お、美味しい!!すごいよマウアさん!」
「本当ですか?お口に合ってよかったです♪」
笑顔のランドルフを見て、マウアは紅茶を注ぎながら話し始めた。
「ご主人様、何か悩む事でもあるんですか?少し元気が無いように見受けられます。」
「あ…うん…。実はちょっとね…」
ランドルフはフォークを置き、ため息を一つ。
「私やリリーちゃんにも言いづらい事なんですか?」「…ごめん…。」
「いえ、いいんです。そうですね…親しい彼に相談してみてはいかがですか?」「彼?」
「あの怪力女のご主人様です☆」
「セガルの事?う〜ん…セガルはどうなのかなぁ…」(サイ達と仲が良かった訳じゃないし…。)
「久しぶりにゆっくり話をするだけでも気分転換になりますから♪」
「…うん、そうだね☆明日セガルのとこに行ってみるよ。」

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