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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 109

「じゃあ帰ります。ソラ、行こう☆」
「は、はぃ…」
セガルドはソラの手をとりさっさと帰っていった。

「今の話…」
「あくまで仮説です。」
「人か竜か選んだらどうなるんですか?」
「…わかりません。」
「そうですか。今日は挨拶に来ただけですから、我らは帰ります。それでは…」フェルミは一礼してから護衛を率いて村へ帰って行った。

「リグール、あなたって人は…」
「俺達は国を建て直すだけ。あいつはあいつで勝手にやるさ。」
「…そうね。私達は優先するべき事があるわ。」
リグール達の心配事はセガルドだけではない。彼もまた…
「あっ!セガル!」
「おっ!ランドじゃないか!何してるんだ?」
「ボクはジンさんに用事があって…。セガルの方が何してるの?だよ。」
「俺はデートだよ。」
「…セガルって意外とモテるよね。学生の頃だって実は人気あったんだよ。」
「意外に、が刺さるな…。彼女はソリアだ。」
「初めまして…ソリア・ヴェルナードです…☆」
「あ、ボクはランドルフ・アルバトス、セガルの親友です。」
親友の単語にセガルドは頭をぽりぽりと掻きながら照れ笑いを浮かべた。
「あ、ソラの姉、クリスとも婚約した。」
「え…えぇーっ!!クリス様と!?そ、そういえば…ソリアさんもヴェルナードって…」
「そろそろ第一子も誕生するからなぁ…。結婚の用意もしなくちゃならないからこれから大変だよ。」
「そ、そっかぁ…大所帯になりそうだね…はは…。」「じゃあデートの最中だから俺は行くよ。じゃあな」「うん!またね!」

セガルドと別れたランドは、ジンに相談したい事があり謁見の間へ向かう。真実の記録と禁断の知識、全てが書き込まれた魔導志を持って…
「あ、ジンさん!」
謁見の間に通されたランドはジンを見つけた。
ジンは状況を悟られないように冗談混じりで挨拶を返す。
「おやランド君、休暇は十分にあげたつもりでしたが働きたくなりましたか?」「いえいえ、そんな…」
「冗談です。どうしました??」
「実は、見て欲しい物があるんです。ここではちょっと…」
「艶本なら要りませんよ」「違います!!とにかくここじゃ…」
「クスクス、わかりました。では軍事会議室にでも行きましょうか。サーシャ様、時間までには戻りますので…」
「えぇ。」

会議室
「あの、これを見てもらえませんか?」
ランドが取り出した書物を見て、ジンの顔色が変わる。
「それは…」
「この本、所々読めないんですが、何か…」
「今すぐに処分しましょう。渡しなさい。」
「え?そんな…」
「渡せと言ってるんです!私の言う事が聞けないのですか!」
「で、でも…」
怯えるランドを見て、ジンは、はっ、となる。
ランドもジンの様子にただ事ではないと感じた。
「すみません…。いいですかランド君、これは禁忌、人が侵してはならない領域です。」
「…」
「本の声が聞こえましたか…?」

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