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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 104

「イリスはいつも可愛いなぁ♪そりゃ!」
頭をクシャクシャと撫で、膨れるイリスを抱き上げる。
「わぁ!何すんの〜っ!降ろしてよ〜っ!」
足をバタバタさせるが、ちゃっかり首に腕をまわしている。
「まったく可愛い奴め♪」「あの…」
「ん?」
セガルドの後ろでソラが食事を運んで来た。気を遣って作ってくれたらしい。
パンにスープ、サラダといった簡単な朝食だが、セガルドには有り難かった。
「おぉ♪美味しそうですね!さっそくいただきます」椅子に腰掛け食べようとすると…
「セ〜ガル♪」
「おっと、どうした?」
ひょいっとセフィが膝の上に乗ってくる。
「たまには私が食べさせてあげるわ。あ〜ん♪」
「あ〜…んぐっ、もぐもぐ…うん、美味い。」
一口大にちぎられたパンを食べながら、ソラが視界に入る。なんだか視線が痛いような…
クリスを見ると、黙々と食事をしていた。
食事が終わると、今度はゼシカに連れられ庭へ。
「広いですね。なんだか落ち着きます。」
「そうだな。ゼシカ、一年ぐらいはルクードでゆっくりするつもりだが、その後は…ついてきてくれよ。」「…はぃ☆」
寄り添うゼシカの肩に手を添えるセガルド。
そんな二人を、やはり見ているソラ。
「覗きか?」
「きゃぁ!姉様っ!」
「まったく…奥手で困ったものだ。抱いて欲しいなら傍に寄ればいいだろう。痛みは免れないが。」
「…」
「ふむ、私達はこれからルカの荷造りを手伝いに行く。来るか?」
「いぇ…待ってますわ。」「そうか、仕方あるまい。セガルドは残して私達だけで行こう。」
「えっ!?でも…」
「かまわん。力仕事は魔族が二人もいる。お前は仲良く出掛けて来い。セガルドには私から言ってく。」
「は、はぃ♪」
ソラは急いで自室に戻り、服選びを始めた。
クリス達が、ルカの手伝いに出掛けるのを見送ったセガルドは、ジュダに呼び止められた。
「やぁタイガー。」
「ジュダ様、昨日はどうもでした。」
「義父上と呼んでくれたまえ。あ、これは昨日の参加金と賞金だ。」
「え?」
そう言いジュダはズシリと金貨の詰め込まれた麻袋を渡す。
「27万ゼニはあるぞ。あの筋肉男は悪役で大人気だったからなぁ。それを倒した君はヒーローだよ。」
「こ、こんなにいただくわけには…増築の足しにしてください。」
「いやいや、これからソラとデートだろう?金はあって困らんぞ。」
「しかし…」
「ふむ、やはり君は真面目だね。とにかくとっておきたまえ。あと、今晩も戦いに行ってもらう。」
「今晩も!?」
「実戦のカンを鈍らせず、子作りにも精がでる。おまけに金まで稼げて一石三鳥じゃないか。ま、頑張りたまえよ。」
「あ、ちょっジュダ様!」ジュダは無視してスタスタと歩いていく。
「…義父上!」
「なんだね?」
もう義父上と呼ばなくては反応してくれないらしい。「有難うございます。」
「はっはっは、ソラは奥手だからよろしく頼むよ。」手をヒラヒラさせながらジュダは行ってしまった。

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