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群れなして蠢く美しき屍
官能リレー小説 - ファンタジー系

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群れなして蠢く美しき屍 11

「何日か前に風邪をひいて、それからずっとぼんやりしてたの。
 でも今日になってもの凄くHな気分になって…それから…」
わずかに顔を赤らめながら美樹は続けた。
「貴方とHしてすっごく気持ちよかった…」
「先生もとっても気持ちよかったわ…河原君すごいんだもの。」
美樹の言葉に弥生がうっとりとした様子で同意する。

美女と美少女に自分との性交を誉められる。誠はそのことに妙な征服感と満足感を感じた。
だが同時に誠の中に疑念が生じる。
目の前にいる美樹は紛れもない美少女だ。それこそ学園のアイドルであった弥生と同じくらいに。
だが誠は美樹の事を知らなかった。
2年といえば誠と同じ学年、これほどの美くしい少女が同学年にいれば噂にならないはずがない。
ここで誠が思い出したのは今朝登校中に感じた違和感――明らかに少女達の容姿が以前より美しくなっていたことだった。

(まさか何かあったのか?)
そう思った誠は二人に自分が休んでいた間のことを尋ねたが
二人も風邪で休んでいたり、ぼやけていたりで要領を得なかった。
(これ以上考えても仕方がないか)
そう考えた誠は改めて現状を確認し始めた。

今自分たちは校舎の屋上にいる。
校舎内にはおかしくなった生徒たちが多数おり、捕まれば終わりだろう。
鍵のついた屋上にいればとりあえずは安全であるが…水も食料もなしでは立てこもるわけにもいかない。

(それに…)
屋上のフェンス越しに見える町はあいかわらず混乱が続いているらしく
黒煙も立ち上り続けている。おそらく短時間での救助は期待できない。
自力で脱出するしかないだろう。
これからすべきことを再確認した誠は、あのときのことを思い出してうっとりとしている弥生と美樹を現実に引き戻す。

「先生。狭山。そろそろ正気に戻ってください。
 これからのことを話しますよ?」
「ふえ?」
「あ・・・?ご、ごめんなさい、河原くんっ」

いまだ余韻冷めやらぬ美樹とあわててよだれを拭く弥生の様子に、誠はため息をつきつつ話を進める。
こんな連中でも、いないよりはマシだと自分に言い聞かせながら。

「オレたちはこれから学校を脱出します。
 そのためにはまず職員室に行って、先生の車のキーを取ってこないといけません」
「は〜い」
「ここを出るの?救助が来るまで、待ってたほうがよくない?えっと・・・」

素直に返事をする弥生に対し、美樹が篭城策を提案する。
その反論をすでに予測していた誠は、あっさりと却下した。

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