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姫騎士・リリーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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姫騎士・リリーの冒険 10

「はい、実は大事な事を伝えるのを忘れてしまってて…
ですが、その様子だともう出逢ってしまったようですね」

そう言ってエルンは居心地が悪そうに目線を反らす
始めはなぜ彼がそうしたか解らなかった2人だったが、自分らの服装がアルラウネの溶解液に溶かされてボロボロになっていたのを思いだし顔を明らめながら胸を隠した。

微妙な空気が流れる中、エルンが口を開く


「この時期のアルラウネに目をつけられてしまった今、アレは地の果てまで追って来るでしょう
ボク達が生き残るには奴を倒すしかありません!!」

「………そうですね。解りました。
ミーヤ、エルンと共になるべく時間を稼ぎなさい。私が魔法で一撃で焼き払います。
ですが、私は魔法はあまり得意ではありません。なのでいつまで時間がかかるか解りませんがお願いします」


「リリーさん、解りました」
「ええ、剣が効かない相手にどう闘えっていうのですか?」

「そこら辺には石ころや木の枝が沢山あります。ソレを拾って投げなさい
何も剣を振るって華びやかに戦うだけが戦いではありません
時には…いえ、常に戦いは泥にまみれる事から始まるのですよ」

「はい!解りました!」

「それでは、力を合わせて頑張りましょう」




アルラウネはこの森に住む動く生き物の頂点に立つ存在だった
故にこの森は自分の庭に等しく、獲物が逃げている方向など直ぐに解った。
獲物は、なぜか増えていて、三匹になっている事を早い段階で感知したが
関係はなかった。獲物がいくら徒党を組もうとも勝てるという自信があったからだ
だから何も策もなく、ただ獲物の前に躍り出た。それは蛮勇ではなく、ただ天敵が居ない故の無知だった。


「くらえ!!爆裂拳!!」
エルンが拳に魔力を集中して、アルラウネに殴りかかった。
アルラウネは蔦を幾重にも張り巡らし、エルンと自身との間に壁を作り、ソレを防御する

「ええい、鬱陶しいわぁ!食らい付くしてくれる」

そう言ってエルンに蔦を絡ませて捕食しようとするが、エルンは素早く攻撃範囲から逃げ出して、なかなかつかまらない

その事にアルラウネはイライラし出した時、突然、顔に何かをぶつけられた。
驚きそちらの方を見ると、先程の雌の片割れが石を投げて来てるではないか


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