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姫騎士・リリーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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姫騎士・リリーの冒険 56

「…ミーヤの事?」
「え!?どうして…」
「分かるわよ。最近あの子元気無いし…」
そこまで言うとフィオはエルンの耳元に口を近付け、囁いた。
「あんたあの子の事好きなんでしょ」
「ぼ…僕がミーヤさんを…?」
「まだ自分では気付いてないみたいね」
「……」
エルンは考えた。
自分はミーヤの事が好きだったのだろうか。
確かに彼女の存在は、共に過ごす時間に比例して自分の中でどんどん大きくなってきている。
それは非常に好意的なものであり、彼女を大切に思う気持ちにも結び付いていき、今まで体を重ねてきた数多くの女性達にはかんじられなかった思いである。
「…それがつまり“好き”という事なんだろうか…?」
「知らないわよ、そんなの」
フィオは言った。
「ま、ごちゃごちゃ悩んでる暇があるんなら、まず行動してみる事ね」
「行動って…この場合は一体どうすれば良いんですか?」
「まずは告白と言いたいところだけど、見習い期間の3年が明けない内は恋愛禁止だし、ましてあんたは家の従業員、見つかれば2人ともただじゃすまないよ」
「3年なんて長すぎますよ、もっと短くならないんですか」
3年もの間ずっと娼婦をさせられるなんな、あんまりだと思ったエルンは、どうにかならないかとフィオに聞いてみる。

「今すぐミーヤを足抜けさせたいって言うのなら、3年分の売り上げ代金をあんたが支払えば、直ぐに自由になれるわよ」

金の都合が付けばどうにかなりそうだが、昔ならともかく、オークになったエルンには、そんな大金を用意できるはずも無かった。

「あとは……ミーヤが客の子を孕んで、それをギルドに預ければ、ある程度は自由になれるわよ」

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