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姫騎士・リリーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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姫騎士・リリーの冒険 6

(この煎餅胸姫、いつか目に物見せてやる)
助けてもらった恩はあるが、だからといって尻を叩かれて何も感じぬ者はいない。
リリーの及ぶほどのものではないが、ミーヤ自身も小なりとは貴族であり、また末席とはいえ討伐隊の選ばれるほど技量を持つ騎士だ。
当然ながらそれに見合ったプライドも持ち合わせている。
ミーヤはリリーに対して恩義よりも、恨みの念をもってしまった。
もちろんそれを直ぐに表に出すほど、子供ではなかったが。
いつか、リリーにぎゃふんと言わせるのをミーヤは心の中で密かに誓った。
「仕置きはこれ位にして今夜は野宿するわ。
ミーヤ、お前も手伝いなさい。」
「はっはい…姫様。」
ミーヤの仕置きに疲れたのかリリーはミーヤを解放して野宿をするのを決めた。
日はまだ明るかったが、ミーヤを叩く内に出口が解らない状態でがむしゃらに突き進めば最悪の事態になると感じたリリーは野宿の準備を始める。
「私は薪と食料を集めるからあなたは雨露をしのげる場所と水を探しなさい。」
「はっはい!!」

リリーは役割を決めるとミーヤに指示を出す。
ミーヤは慌てて塒と水を探しに出かけた。

その夜、2人は焚き火を囲み、唯一持っていた携帯食糧と
先ほどの人狼の腕を焼いた物を食べていた。ふと、リリーが溜め息をつき、ミーヤに向かって話し出した。

「ごめんなさい。あの時、私が敵の罠を看破できなくて
ううん、思い返せば敵の言葉を聞く前にとっとと切り伏せればよかったし、もっともっと最善な方法は沢山あったわ...」

「姫様…」

「リリーでいいわ。」



「ではリリー様で、リリー様は今も精一杯最善を尽くしてますよ。
第一私たちは大丈夫です。私が言っても説得力は無いのですが
皆さんお強いですし、今頃ぴんぴん頑張ってますって」

「うんっそう言って貰えると幾らか気が楽になったわ
ありがとうミーヤ。さあ寝ましょ、明日は速いわ。焚き火だけはしっかり消えないようにしなくっちゃね」

「はいっそうですね」


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