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姫騎士・リリーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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姫騎士・リリーの冒険 48

何とエステアはこの男にミーヤの処女を奪わせるつもりのようだ。

「この娘の処女だと、そんなもの対して珍しいものではないわ」

ミーヤのとっては一大事であるが、町の有力者であるこの男にとっては、たいしたことではないらしい。

「確かにそれだけでは平凡ですが、他にも色々趣向を凝らしたサービスもいたしますので、今晩はこれで勘弁してもらえませんか」

「ちょっと待ってください。そんな勝手に決めないで」

「黙りなさい!!」

バシッと突然平手打ちを喰らう。

「貴方は娼婦なのよ、娼婦である以上、体を売るのは当然のこと。いい加減覚悟を決めなさい」

何とか穏便に済みそうであったが、だがミーヤは処女はこの男に捧げられることになった。

その頃エルンはどうなっていたか。
ミーヤがコジャの町を出たとき、エルンは衛兵たちに引き連れられ、町の中央広場へと向かっていった。
ついに処刑の時が来たのだ。
既に広場には黒山の人だかりが出来ている。
中央は周りより一段高くなっており、そこに断頭台が設置されている。
その隣には大きな斧を持った処刑人が仁王立ちになっていた。
(いよいよ最期だ…)
エルンは覚悟を決めた。
彼は兵士達に引き立てられ、断頭台に頭を固定される。
役人が何やら紙を広げて大声で読み上げた。
「右の者は先日我が街を襲撃した魔物の軍の…」
しかし、エルンにはもう何も聞こえなかった。
「…よって死罪を申し付けるものである!以上!」
役人は紙から目を上げると処刑人に合図を送った。
処刑人は無言で頷き、斧を振り上げる。
「……っ!!!!」
エルンは目をつぶった。
鋭利な斧がエルンの首目掛けて振り下ろされる…

…はずだった。
「……?」
来ない。
彼の命を奪いに来るはずの衝撃が来ないのだ。
もしかしてもう死んだのだろうか。
エルンは恐る恐る目を開けた。
「こんにちは〜、オーク君♪」
そこに居たのは意外な人物だった。
ミーヤと共にいたはずのエステアだ。
「あ…あなたは…?」
エルンにとってはコジャの街に来た日に話しかけられて以来の再会だった。
だがミーヤから話は聞いているので、この女が何をしていたのかは知っていた。
「何であなたがここに?」
「その説明は後よ。今はこの状況を何とかしなきゃね」
エルンは改めて周囲を見渡した。
見ると処刑人が目を回して倒れているではないか。
兵士達は自分達に向かって槍や弓矢を構えている。

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