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姫騎士・リリーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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姫騎士・リリーの冒険 44

そう言うと老婆は、店の奥へと入っていった。

(老師とか言ってたけど、あの人お医者さまなのかな)

ミーヤがエステアに言われ、先ほどまでやっていたのは、包帯を用意したり、お湯を沸かすなど手術の準備みたいなものだった。
だが、手術だとすると、患者はだれになるのだろうか。
ぼんやりしていると、エステアから声をかけられる。

「早速だけど、ミーヤさんには娼婦登録をしてもらうわよ」

娼婦登録と聞いて何のことか分からない、そもそも娼婦になる事など承諾していない。

「ちょっと待ってください、私は……」

そんなこと承諾してないと言おうとする。

「もしかしたら気が付いてないのかもしれないけど、うちの店はストリップだけでなく売りも当然やるわよ」
売りとは売春の事である。

「この店は昼はランチ中心の食堂にして、夜はストリップショーを開催、その後一番高値をつけたお客さんと寝てもらうわよ。まあ、嫌なら辞めてもらってもいいけど、そうするとオーク君は処刑だし、姫様にも追いつけなくなるけどね」

エステアの言葉に、ミーヤは言い返す事が出来ない。
沈黙を肯定と受け取り、エステアは話を続ける。
「まあ、否とは答えられないわよね。それから、貴方に今後とも娼婦としてやっていってもらうために、鑑札をつけて欲しいの」

「鑑札ですか」

鑑札とは何か証明書の類のものだろうか。

「娼婦の観察はね、体自身に刻むの、こういう具合にね」

そういうとエステアは自分のスカートを捲り上げた。
スカートの下には何も履いておらず、下半身むき出しだった。
恥丘の部分には毛が一切無く、代わりに蝶の刺青が施され、さらにクリトリスには小さな宝石が付いたピアスがはめられていた。
「この蝶の刺青とピアスが娼婦である事に証よ、所属や年齢によって他の刺青やピアスを入れる人もいるけど、これが基本になるわ」

「そ、そんな……でも刺青って彫ったら一生消えないんじゃ」

もしこの刺青を彫ったら、この店を辞めたとしても、娼婦であった事を隠す事が出来ない事を意味していた。

「そうよ、一度この道に入った以上、そう簡単には抜け出せないわ。その代わりこの刺青によって助かる事もあるわ」

この蝶の刺青をしている人間は娼婦ギルドの人間であり、無体に扱えば報復が来るのだという。

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