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姫騎士・リリーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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姫騎士・リリーの冒険 35

隊員から事情を聞いたミーヤは、警備隊本部の面会所で身元保証人と名乗る人物と対面する。
そこにいたのは……
「大変だったわね、でも私が来た限り大丈夫よ」

身元保証人の正体はエステアであった。
「あ…ああ…あんたは…!」
「あぁ、そう言えばあなたにはまだ名乗ってなかったわね。エステアよ。よろしくね、ミーヤさん」
「う…うるさい!!何が『よろしく』よ!?よくも私達を騙してくれたわね〜!?私、男の人に裸見せた事無かったのにぃ〜!!!」
「あら、意外と純情なのね。てゆうか、あなたが二つ返事で引き受けたんじゃない」
「うぅ…」
返す言葉も無いミーヤ。確かに、警戒していたリリーを無視して強引に話を進めてしまったのは彼女なのだ。
「…で、今さら何の用よ?まさかまた怪しげな店のスカウトじゃないでしょうねえ?」
「まあ、ここじゃあなんだし…ちょっと外に出て話しましょうよ。大丈夫、あなたにとって決して悪い話じゃないわ」
エステアはフードの下から怪しげな笑みを覗かせながら言った。

二人は街を出て郊外の森にやって来た。
「こんな所に連れてきて、一体どういうつもりなの?」
ミーヤの問いにエステアは歩きながら答える。
「まあ、単刀直入に言うわね。私のお店で働いて欲しいの」
「…さよなら」
ミーヤは踵を返して街の方へと引き返そうとした。
「ちょっと待ってよ〜。どこ行くつもりなの?」
「決まってるじゃない!警備隊本部よ!エルンさんを助け出して、それから二人でリリー様を探すの!!」
「悪いけど…あなた一人で警備隊本部に捕らわれてる、あのオーク君を助け出せるとは思えないけどなぁ〜」
「う…」
どうしようもない事実を突きつけられて何も言えないミーヤ。
「私のお店を手伝ってくれるなら、オーク君の救出に協力してあげても良いのよ?」
「うぅぅ…」
ミーヤの心は激しく揺れ動くのだった。
「あら…そんな事言ってる間に着いたみたいね」
「…へ?」
いつの間にか二人の目の前には一軒の廃屋があった。
「ここは…?」
「あなた達が探してた沼の魔女の住処よ」
「…あ!」
街を出て、エステアに案内されて来た方角は、言われてみれば昨日、沼の魔女が去った方角だったのだ。
「ここがリリー様を浚った魔女の家…!?」
「とは言っても、今はもぬけの空だけどね」
「え!どうして…?」
「中に入れば分かるわ」

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