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姫騎士・リリーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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姫騎士・リリーの冒険 31

そう言うと黒衣の男達、沼の魔女、そしてマリー王妃は去って行った。皆がいなくなった地下牢には
「アァ〜〜〜ッ!!!またイクぅっ!!!またイっちゃうのぉ〜〜っ!!!!」
一人残されたリリーの喘ぎ声だけが響いていた。

その頃、エルンはミーヤから事情を聞いていた。
「そうか…沼の魔女…リリーさんを浚った女は確かにそう名乗ったんですね?」
「グスン…そ…そうです」
「何て事だ…まさかこんな所であいつと巡り会うなんて」
エルンの固く握り締めた拳が小刻みに震えている。
「あの…エルンさん、あの魔女を知ってるんですか?」
「知ってるも何も…魔法で僕をオークにした張本人ですよ」
「えぇ〜っ!!?」


オークにされる前のエルンは、新進気鋭の格闘家だった。
幾つもの大会に優勝し、魔物退治にも参加した。
その美貌と富貴な家柄から、周り中から溢れんばかりの賞賛を受けた。
そのため身の丈以上の自信を持つようになり、自身は子慢心へと変わっていった。

次第に稽古の時間は減り、悪い取り巻きに囲まれ遊びふけるようになった。
酒を飲み、博打を打ち、女を買うと言う日々を過ごすようになる。
そして被害は罪の無い一般の人々にも波及し、その中には年端もいかない少女もいた。
そういった被害者に対して、エルンの父親が金を渡して示談にしてきたが、その中には納得いかない者がいて、そのものが沼地の魔女に呪をかけるように頼んだのだ。

魔女は二つ返事で引き受けた。
それは義侠心に駆られてではなく、暇つぶしに引く受けただけであったが、魔女は約束を守りエルンをオークへと変えた。

ある日の夜、エルンがいつものようにごろつき共とつるみ
街を我が物顔で闊歩していると突然、空気が冷えるような、何とも居心地の悪いような気配を感じ取った。
それは、サボり癖があるとは言えなかなかの達人であるエルンだからこそ感じ取れた殺気のような物だと、その時エルンは気付くことが出来なかった。

そんなひょんな変化に気付けない取り巻き達は、エルンの変化にいぶかしみながらも、目的地に向かい歩いていった。エルンを置いて……


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