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姫騎士・リリーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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姫騎士・リリーの冒険 4

ガサガサ

「ムッ何者!!」
不安なリリーだっだが、ガサガサとした音が自分に近づき臨戦態勢に入った。
「まっ待ってくれ!!」
「えっ…」
気配の主は構えたリリーをみて怯えてしまった。
「あなた、ひょっとしてオークなの?」
気配の主はオークであった。
しかし、男の様子が非常におかしかった。
オークは獰猛で貪欲かつ好色な最低の化け物であったが、このオークは女のリリーをみても襲わなかった。
「僕は、エッエルン…元は人間だったけど、悪い魔女にこんな姿にされた、だ…だから殺さないで下さい。」
エルンというオークの若者はリリーに事情を説明する。
「そうなの、私はあなたを殺す気はないわ。この森を出る方法を教えてくれる。」
エルンの事情を知りほっとしたリリーはエルンに入り口はどこか訊ねる。
「僕も解らないんだ、この森でこの姿になってからは出た事はないんだすまない。」
「そう…それは残念ねえ。ねえあなたはここら辺の人なの?」

「ぼっ僕はこの姿になる前は武者修行の旅に出てたから、故郷は結構遠くにある……そっそれがどうしたの?」

「ちょっとこちらの都合でね……(言葉は私の国と同じでやや東方訛りかな。よかったそこまで遠くまで転移はさせられてないいみたい)」

「わかったわ、ありがとう。出口は自分で探すわ」

そう言って、リリーはエルンにお礼をいってその場を離れていった。

その場に取り残されたエルンはというと

「あっあの人はなんていい人なんだ……こっこんな僕に普通に接してくれて……」
と久しぶりに人と喋れた感動でその場に立ち尽くしていた。

リリーは森を真っ直ぐに歩いていた。普通、このような森の道なき道を進むときは、何か方角のわかる物がないと真っ直ぐには進むことが出来ないのだが
自分の空間把握の能力により、広大な森を迷わず真っ直ぐな方向に進めるリリーは無謀ながらも道なき道を歩き続けていた。
だが、彼女の行為は膨大な地図上では一直線とはもっとも近道の行為だが、いざ森の中においてはあまりにも無謀であった。
先の見えないプレッシャーは、障害物をよける度に心と体に重く疲労を残し、いつしかリリーの歩みを止めさせるに至った。
とうとう歩みを止めて、木の根に座り休憩するに至った時、遠くにかすかに人間の気配を感じた。

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