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姫騎士・リリーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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姫騎士・リリーの冒険 3


ですが、そこの姫にはか弱い小動物のような危険を察知する能力があるでしょう?
姫を直接攫おうにも、罠にかけようにもそこの姫君には見破られてしまうのですよ……。

だから期を待った。姫、実を言うとあなたはここに来ようと来まいとどっち道私どもに捕まる運命なのです
今、あなた方のお城には魔族たちが進攻しています。が、まあアエラルセン王国の兵たち
ならそれを押し返すでしょうね。あなたがここに来なかったら、その魔族達があなたを攫う手筈でした。」


「ま…魔族ですって!?あなた達は、何者なの?」

「フフフ…何者……ですか?あなた方には知る必要のないことですよ。
ですが、あなたは今ここに来てしまっている。それは我々としてはとても
ありがたいことなんですよ。あなたの好戦的な性格がこちらとしてはもっとも
成功率が高い作戦に見事に引っかかってくれたのですからね!!!」

その言葉と共に魔術師は地面に手を当てて、魔方陣に魔力を流す。すると魔方陣は轟々と光り輝き
その陣に込められた魔法を解き放とうとする。
罠の効かない用心深い姫を罠に引き込むにはどうしたらいいか?
その答えは、自分から罠へ飛び込むように誘導すればいい。今回は救出部隊としてリリーが王妃を
救出に向かうのなら、王妃のいる部屋にはどんなに罠があると解っていてもリリーには入るしか選択肢がないのだ!

その事に今更ながら気づいたリリー達だったが、もうすでに遅く、魔方陣の膨大な魔力により次元の隙間が開き
リリー達は次元の彼方へと飛ばされてしまったのだった。

「はっはっはっは、リリー!!!あなたのバックにあるアエラルセン王国は兎にも角にもやっかいですからね
とりあえず見知らぬ土地に飛ばされて貰いますよ。自分が如何に守られた存在だったか、異国の地で充分に
身に染みるといい!!!」

こうして、リリーは敵の卑劣な罠にかかり、異国の地に飛ばされてしまった。
魔方陣が輝きを終え、静まり返った部屋で魔法使いは微笑んだ。

「計画の第一段階は終わった。後はこの王妃を傀儡にして、計画の第二段階にすすむぞ。
……すべては魔王様の為に……。 」

「ん…っく…ここは?」

リリーは魔法使いの卑劣な罠にハマり、とある名も知れぬ森の中で眼が覚めた。
徐々に覚醒する意識の中で、段々と自分の知らない魔力を知覚するに連れて、事の顛末を思い出していった。

「く…私は罠にかけられて……ここは…どこ!?」

どこを見渡しても樹しか無い、今が昼か夜かも解らない深い森のなかにあって、リリーは不安に押し潰されそうになり、ギュッと自分を抱き締め蹲ってしまった。


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