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姫騎士・リリーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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姫騎士・リリーの冒険 29

「そうよ!お母様を浚った真犯人!!私も騙されたのよ!!だいたいその乗っ取り計画、要領悪すぎると思わない!?奴らが私を犯人に仕立て上げるために無理矢理でっち上げて辻褄合わせた話なの…!!」
リリーは二人の兵士にこれまでのいきさつを話して聞かせた。
「なぁ…お前、信じるか?」
リリーの話を聞いた兵士達は顔を見合わせて話し合いだした。
「確かに、そういう風に考えた方が自然だな。それに俺は姫が嘘を言ってるようには見えん…」
「信じてくれた!?じゃあ早く私をここから出して!」
「騙されちゃダメよ〜」
そこに一人の女の声が割って入った。リリーはその声に聞き覚えがあった。
「あんたはあの時の魔女!!それに…お母様っ!!!?」
そこに居たのはリリーを浚った沼の魔女、それにアエラルセン王国王妃にしてリリーの母、マリー・ハートランド・アエラルセン、さらに…
「ククク…お久しぶりですなぁ…姫様」
マリー王妃を浚い、魔法でリリーを転移させた黒いローブの男達だった。
「何してるの、あなた達?まさかぁ〜、姫様の嘘を信じて牢から出してあげよう…な〜んて考えてないでしょうねぇ?」
「い…いいえ!滅相もございません」
魔女に詰め寄られた兵士達は直立不動の姿勢で否定した。
「もう良いです…あなた達は早く持ち場にお戻りなさい」
「「はっ!!」」
マリー王妃が静かに言うと、二人は最敬礼して去って行った。
せっかく出られるチャンスだったのに…リリーは悔しさに歯を噛み締めた。
「うふふ…残念だったわね〜、お姫様?」
悔しがるリリーの様子が面白いのか、笑いながらからかうように言う魔女。リリーは無視してマリー王妃の方を見た。王妃の目には光が無く、顔も無表情だった。やはり彼女は操られているのだ。リリーは黒衣の男達の方を見て言った。
「お母様が居るという事は、ここは…」
「お察しの通り、アエラルセン城の地下牢ですよ、姫様」
リーダー格の男が歩み出てきた。
「わざわざ誘い出して遠くに飛ばしておきながら、また連れ戻すなんて…一体どういうつもりなの!?」
「我々が王妃様を操って王国を支配するには、貴女が一番の障害となるからですよ。実際、貴女が居なかったお陰で、すんなり国を掌握する事ができました。何せ我々には王妃様が着いておいでですからなぁ…。今では臣下も軍も国民も皆、我々の意のままという訳です」

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