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姫騎士・リリーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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姫騎士・リリーの冒険 24


「リリーさん、これ以上は集めても持てません!」

「じゃ、そっちの奥に別の出入り口があるから。私はミーヤを拾ってくから」

そう言ってミーヤを担いで空いた手で干し肉などが詰まった未開封の麻袋を掴むとエルンと一緒に秘密の出入り口をくぐった。

「騎士とあるまじき行為だけど、騎士であるためには生き抜くことが大事なのよ!」

と自分に言い聞かせ、と言うより自分の行為を正当化した。
外に出ると、そこはまさに地獄絵図と化していた。
魔物達が街の外壁を打ち壊し、乗り越え攻めてきているのだ。

「リリーさん!すいません。先程は言う暇が無かったのですが
何故かモンスターが一挙に攻めてきて街の防衛機能が麻痺してるんです」


「何ですって!!原因は?」

「判りません。ただただ皆がパニックになっていて何処に非難すれば良いかも判らないんです」

そう困ったように言うエルンに対しリリーは思案する。
(おかしいわね。魔物達が街を襲うなんて全くもってあり得ない事なのに…もしかして、ハッ!!)


魔物達が街を襲うのはあり得ない。そう結論付けられる異常事態に
リリーの超感覚は別の答えを見つけ出す。

「あの高台の上からなにやら怪しい魔力を感じますわ!」

「えっ本当ですか?」

「確証を得るには調べるしか無いわ。エルンっこれを被って」

そう言ってリリーはエルンに先程拾ったフルフェイスの兜を寄越した。

「これは…?」

「貴方がそのまま出歩くと魔物と間違えられますから、その予防です。
さあミーヤを起こしてあの魔力を確かめに行きますよ!!」

ミーヤを叩き起こした一行は、不穏な気配のある高台にへと急いでいた。
しかし、急な事でリリーは只でさえ布面積の少ないエロ給仕服が
さらにボロボロな状態だし、エルンに至っては全身ローブに何故か
フルフェイスの兜で、とてつもなく不審者の様相だった。
唯一まともそうなミーヤもエロ給仕服で普段なら憲兵に職質を受けそうな
格好であったが、今は非常事態であり全ての治安要員は
街の防衛に出払っていて、リリー達を止める人間は居なかった。

ただし、人間に限る話ではあるが……



「やはり、私の予見は正しかったようです。
先程より目に見えて魔物の数が多くなっています。」

「そうですねリリーさん!ただ、敵がこうも多いとなかなか先に進めません」

今リリー達の行く手を阻んでいるのは街に侵入してきた魔物達だった。
そのどれもが小型の非魔法系の魔物だったため、武器を持ったリリー達には
物の数に入らないものだったが、敵を斬れば斬るだけ体力は消耗するし
何本か拾ってきた剣は、切れ味が落ちて使い物にならなくなっていた。
そこでエルンは決心し、リリー達に言い放った。


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