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赤い水晶のペンダント
官能リレー小説 - ファンタジー系

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赤い水晶のペンダント 57

負ければ怪物に犯されるだけでなく、その週に負け越せば…週の終わりに闘技場の警護兵達に一日中犯されるお仕置きが待っているのだ。
更に負け越せば怪物の性欲処理の運命…例え同じ奴隷同士であれ負ける訳にはいかないのだ。

しかし…まだ美穂の心は折れていなかった。
追撃に来たミランダの蹴りを転がって避け、何とか池から脱出する。
以前不利には違いないが…戦闘態勢を整えて構える。
誰が見ても解る相手を掴むレスリングのような構え…今の美穂には掴むしか勝機は無い。

陸上部で瞬発力や持続力などに自信はあったが、競技と戦闘ではまるで物が違う。
(こうなったら捕まえて離さない!)
ミランダは正面に立たないように回り込もうとするが、美穂は腰を低くしてすばやくミランダを正面に捕らえる。
身を切らせて骨を絶つ作戦にミランダは焦れる。
(このデカ乳が!)
勢いをつけて美穂の正面の死角である足元に滑り込む。
「あ!?」
美穂は膝を着いて下敷きにしようとしたが滑りぬけられてしまった。
尻餅をついた形の美穂にミランダは側頭部に蹴りを入れた。
捕まったときの対策に三半規管を狂わせる。
衝撃と激痛に視界が眩むが、美穂は蹴りを入れてきた足を何とか掴んだ。
凄まじい吐き気を堪えてブーツに包まれた足を握り締めるとミランダの悲鳴があがる。
一瞬緩めてしまうが、両手で握りなおした。
「離せぇ!」
足を捕られ背を地に着きながら、残りの足で蹴りを入れるミランダ。
美穂は堪えながら骨を折らないように気を付けながら握りながら捻る。
[参った]は通用しない。
戦闘不能にさせないと銅鑼はならない。
美穂はミランダの足を痛めつけて弱り目を見せた所で反撃に移ることを考えていたが、ミランダの蹴りは重心が乗らなくても強烈だった。
「離せ!はなせぇ!!」
(もうごめんだ!あんな男どもに嬲られるのは。誰の子かすらわからない子供を産んで、取り上げられて…。くそぉ!)
ミランダの蹴りは激しさを増した。
闘技場で百勝して外に出ない限り、産んだ子供も返して貰えない。
唯一の再開も、その週に勝ち越さなければならないと言う条件付きなのだ。
故に彼女達は必死に闘う…
闘技場の奴隷戦士達は命のやり取りを通じて親交を深め、中には恋人となる事もある。
そんな関係になっても真剣に闘わせる為の決まり…余りに酷い闘技場のルールであった。
先輩奴隷達が美穂に教えた『容赦するな』とはそう言う事である。

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