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赤い水晶のペンダント
官能リレー小説 - ファンタジー系

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赤い水晶のペンダント 51

闘技場の客席には美穂の勝利が知らされ、選ばれた数少ない観客からの惜しみない拍手がパラパラと聞こえた。
勝利にその場にへたり込む美穂に槍を構えた看守が取り囲む。剣を取り上げると立ち上がらせ、入ってきたゲートから退場させる。
入れ違いに魔獣使いが倒された魔獣の片付けに入っていく。すぐに次の試合が始まるようではない。
看守に導かれある扉の前まで連れて行かれると「くれぐれも逃げたり襲ったりしようとするな」と言いながら扉を開ける。
(休憩は無いの!?)
見た目重たい扉は音も立てずに軽く開く。
部屋の中は紅い絨毯が敷き詰められ、大きなテーブルにはご馳走が並べられていたが、それは汚く食い散らかされている。
部屋には香が焚かれて白い煙が立ち込めていた。
看守は美穂を押し込むと扉を閉じた。
(何だろう、この甘ったるい臭い…。頭が痺れる。)
青空が見える窓の方から人影が身体を揺すりながら近づいてくる。
美穂は露出した恥部を手で覆い隠す。
「久しぶりですね、お嬢さん。」
でっぷりと太った男…。
「シュマさん!?」
…勿論よく覚えている。悪い意味で…
美穂の『産んだ』貝を食べようとして、すんでの所で逃げられた大金持ち…
彼の言動に一つとしていい印象は無い。
「ふふ…こんな所で会うとは奇遇ですなお嬢さん…女闘士の上質な母乳を求めてやってきたのですがね…つくづくお嬢さんを専用の乳牛として買い取れないのが残念な限りですな…」
「はあ…それは残念ですね」
大仰な態度のシュマに皮肉る美穂だが、この厚顔な男には通じないらしい。
一人でイヤらしい笑みを浮かべている。

美穂も先輩達から勝った時の作法は聞いている。
妊娠の危険のある腟内出しを避ける為に…男達に媚び、懇願し、人間としてのプライドすらかなぐり捨てると言う事を…
誇り高い闘技場の華達がプライドすら捨てる様を男達は楽しみ…絶望させるように腟内に出されるのが殆どだが…彼女達は一縷の望みに涙を飲む。
美穂としても、この肉塊に腟内出しされて妊娠するのは御免だ…なら、しなければならない事は限られていた。

美穂は両膝を着くと三本指でお辞儀をした。
「シュマ様、本日は私を指名いただき…」
「ほっほ、堅苦しいことは抜いて食事をしませんか?」シュマは美穂の挨拶を遮った。
「女闘奴生活では大したものを食べられないでしょおう。食べられない苦しみは私もよ〜く知ってます。
次の試合が始まるまでまだ時間もあるようですことです。ささ、」
シュマは美穂が席に着く前に椅子に座ると料理を取り出した。

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