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赤い水晶のペンダント
官能リレー小説 - ファンタジー系

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赤い水晶のペンダント 30

臍の下で力強く反り返り、脈打つペニスから熱い迸りが広がる
深く荒い息をする美穂はそれを感じつつ、自分を取り戻そうとする
が、男は再び腰を動かし出した
「やめて、まだ引いてないの!」
イかされてエクスタシーの波が収まらない内に動かれ、敏感になっている膣粘膜に美穂は声も上げられなくなり、脊髄が飛び出しそうになるくらいに海老反る
男はもう声をかけることもなく、美穂の右手を握りしめながら腰を動かし続けた

薪がはぜる音で美穂は目を覚ました
見覚えの無いマントにくるまり、下半身裸で寝ていた
辺りを見ると男はいない
空は星が見え隠れする濃紺で白むにはまだ時間がかかりそうだ
焚き火の明かりに照らされ、荷物重しにして地図が開かれているのを見つけた
地図には教会から目的の教会までの線とは別に、森の中から目的地に繋がる線が新しく引かれていた
「あ…」
線を指でなぞると指につく
焚き火の消し炭で引かれていた
他に、袋にくるまれたキノコがあった
中には茶色いキノコと獣避けの青いキノコが入っていた
絶頂の余韻なのか、頭がまだボ〜とする
気持ちの良いsex
何度もイかされ、何度も射精された
三回目までの射精は覚えていたが、そこから記憶がない
握られていた右手が暖かい気がする
(気持ち良かった…かも)
マントに男の移り香を嗅ぎ取ると紅潮する頬
一人照れ隠しにキノコに手を伸ばす
青キノコに手が届く
何となく傘の端をかじってみた
口の中では味が無く、しばらく噛んでいたら
「ぶぇ!?」
突然舌が痺れるほどの苦みと渋みにキノコを吹き出した
舌だけでなく、鼻や耳や目まで痺れた感じがするが頭の芯がはっきりしてきた気がする
青キノコは毒キノコに属するが、毒をもって毒を征し、気付け薬としても使われていた
男とのできごとが頭の中を激しく巡る
「…やられた」
美穂の中に出てきた結論は、
「ヤるのを目的に親切顔して近づいてきた」

それから、空が水色になるまで激しく嫌悪に悩まされた
(乱暴された訳じゃないけど、結局媚薬じゃない。
あんなに気持ち良いなんて…じゃなくって!
妊娠したらどうしよう
責任とって…
じゃなくって!)
と、一人悶えながら地図に従い道を進む
地図には岩山の中に左右が不対象な城が書かれている
崩れた城のようだ
美穂は男ことを、ヤリ逃げ男とブツブツ言いながら歩くと、道は次第に岩山に入っていった
道はなだらかだが、あまり人が歩かないのか石が転がり荷馬車の轍(わだち)も見られない
雑草も見られない不毛な地
(まずいな。水筒、補充してないよ)
城があるなら井戸があるかもと足を進めたが途中で後悔した
(喉、カラカラ…)
男が残したマントを日除けに被るが、地面からの照り返しに体力と潤いを焼かれた
ようやく、城が見えてきた
しかし塀は崩れ外壁は所々穴が開き、建物の中には砂を抱えた風が吹き込んでいた
「廃墟…」

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