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赤い水晶のペンダント
官能リレー小説 - ファンタジー系

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赤い水晶のペンダント 26

「お嬢さん、我侭を仰ると、守貝様と一緒に料理されることになりますよ?食べられる側より、食べる側の方がよいのでは?」
道具袋を背負うと、美穂は真っ直ぐシュマに向かって進んだ
美穂とシュマの間を鉄仮面が遮ると美穂は歩みを止める
思い静寂が支配する
「やれ」
その静寂をシュマの指示が砕く
鉄仮面は剣に手を掛けると、美穂はその腕を踏みつけるように蹴りを入れる
蹴り飛ばされた鉄仮面にシュマも巻き込まれ、壁まで吹っ飛ぶ
美穂は玄関の武器を棚に立て掛けられたいる自分の斧槍を取るとドアをぶち破り外に駆け出した
翼竜が甲高い声を上げて立ちふさがっているが、お構い無しにその股の間を潜り抜ける
呆気に取られる翼竜
そのスキに美穂は一気に森飛び込んでいった
振り返ることなく走り続ける
どうせ来た方向はわからない
だったら逃げ切るまで走り続ける
それが美穂の考えだった
「はぁっはぁ」
どのくらい走ったのだろう
後ろを見ても、空を見ても、追いかけてくる影は無かった
ペースを落とすと、ゆっくり歩いた
走ってる時は気付かなかったが、耳を澄ますと水の流れる音が聞こえた
もう、守貝のいた川の位置なんか分からない。ここに離してあげよう
美穂はバスローブを解くと、子貝達を川原に置く
しばらくすると、殻から体を出した子貝達は何かに導かれるように川の中に入っていった
「うーん、しばらく貝は食べられないな」
美穂はバスローブを丸めて道具袋に突っ込むと、そこから走り去る
いつ鉄仮面や翼竜が追ってくるか分からない
自分がここで見つかったら子貝達が離されたことに気付かれかねない
少しでも離れなければと、日が地面に接するまで走り続けた
辺りが薄暗くなり、ようやく荷物を地面に降ろした
「明かりの用意をしなきゃ」
斧槍の石突で地面を抉り、大きい石でその周りを囲む
枯れ枝を集め火を付ける
ぎゅ〜〜〜…
「はぁ、お腹すいた…」
焚火の燃える勢いが落ち着くと、美穂は地面に座り込む
「あぅ!?」
ペタンとお尻を地に付けたとたん跳ね上がった
「ぃったぁ」
子貝達を産み出すさいに内側からの破瓜
引き裂かれた処女膜が痛んだ
(あ…)
この世界に来てからろくな目にあってない
そう思うと気が重くなった
「お腹空いてるから心も暗くなっちゃうのかな…」

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