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赤い水晶のペンダント
官能リレー小説 - ファンタジー系

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赤い水晶のペンダント 23

扉を開くと「こっちだ」と視線を投げかけて中に入っていった
成す術のない美穂は逃げることを考えたが、グルルと唸る翼竜に後を押されるように屋敷に入った
歩くと下腹部が痛むが、長の家にいたときほどではない
男が両開きの大きな扉を片方開いて待っている
中に入れと促す
「あの、紐を解いてもらえないの?」
男は何も答えない
美穂はため息をついて部屋の中に入った
中は広々とした空間で白い壁に赤い絨毯が広がっていた
「ようこそ。守貝を宿したお嬢さん」
部屋の真ん中にでっぷりとした男が美穂を迎えた
見るからに悪人といった風貌だ
「あのぉ…」
「ご安心を、私はあなたの身に危険を及ぼすことはしません。用があるのは守貝の子供だけです」
「えっと、」
「あなたのお腹の中には守貝の子供がいる。間違えありませんね?」
「は・はぁ」
「では、私にソレを譲ってください。もちろんタダでなどと無粋なことはいいません」
「あの、話の流れが全然見えないんですけど」
「おお、これはこれは大変失礼いたしました」
でっぷりした男は丸いお腹を折って一礼する
「私はポルケル・シュマと言います。
我が一族は先祖代々世界中の美味珍味を食べることに情熱を燃やして来ました
そんな中、ついにこの地方の守貝を食べることにはありつけませんで居ました
文献を漁り続け、ついに守貝の子供が生まれる周期を突止め、そこに私が居合わせることが出来たのです!」
(これを食べる気!?)
美穂は無意識に下腹部を触った
「無論、全てを頂こうとは思ってません
しかし、あなたの村の人達は頭が固く、たったの一匹を分けてくれようともしないので、こういった強引な手段に及びました。真に申し訳ない」
(嘘だ。絶対申し訳ないなんて思ってない)
「産まれた守貝の子供を少し分けていただいたら、残りの守貝と謝礼と共にお嬢さんを帰して差し上げます」
「あ、あの…」
「よろしいですね?」
でっぷりとした体で威圧を掛けるように迫るシュマ
「私、村の人じゃないんです」
シュマの脂肪で膨れ上がった瞼の奥にある目が点になる
「いいですか?」
美穂はここぞとばかりに川から落ちた後の経緯を一気に話した
シュマは気を取り直すと、美穂の話を聞く
「ほうほう。つまりお嬢さんは食べようとした貝に食べられかけたと」
ホッホッホとお腹を叩きながらシュマは笑うと美穂はブゥと頬を膨らました

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