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アルス正伝
官能リレー小説 - ファンタジー系

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アルス正伝 97

アクシミリアンは鎧姿のままのシルビアをゆっくりと抱き寄せる。
肥大漢と女騎士という少し変わった取り合わせだったが、シルビアは嬉しそうだ。
「よ…よいか?では始めるぞ…」
そう言うとアクシミリアンはシルビアにそっと口付けする。
最初は唇が触れ合うだけのキス。
そしておもむろにアクシミリアンの舌がシルビアの口内へと伸びる。
それを迎えようとシルビアもゆっくりと舌を伸ばし、絡める。
「そうですよ〜。優しく、優しくです〜」
ちゅぷ…ぬちゅ……
(私のときより優しいじゃない…)
リンダはアクシミリアンとシルビアの熱い口付けを見ながら、嫉妬している自分に気付いた。どちらに対しての物なのかは分からないが…。
「お互いについばむように…相手と唾液を交歓するように…」
(こ…こうか?)
サフィアのアドバイスを聞きながら、アクシミリアンは慎重にシルビアの歯茎を嘗める。
その舌の動きに合わせてシルビアの舌もアクシミリアンの口の中をつつく。
「んむ…んふ……」
(あぁ…アクシミリアン様…)
何だかんだ言って彼女も主に抱かれたかったようで、素直に愛の交歓を味わっているようだ。
少しずつシルビアの顔に赤みがさしてきた。
「いいですよ〜。その調子です〜」
サフィアは内心、アルスの咄嗟の思い付きが思わぬ効を奏したのではないかと考えていた。
下世話な話だが、これを機にオルストリアと良好な関係を築ければ、今後も何かと力になってくれるだろう。
贅沢好き女好きのアクシミリアンだが、盟友を裏切るような不義理な噂は聞かない。
出来星貴族で領地と同時に借金を背負い込んでしまったアルスにとって、組むに適した相手だとサフィアは思った。
そんなサフィアの思惑を余所に、シルビアはすっかり出来上がっていた。
「では着物を脱がせてあげてください〜」
「ほっほっほ…こうすればよいのかの?」
アクシミリアンは太い指でシルビアの鎧の止め具や紐を器用に外していく。
「お上手です〜。手馴れておられますね〜」
「やるじゃねえか!がっつくだけの男じゃなかったんだな」
サフィアとアルスはアクシミリアンを少し見直した。

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