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アルス正伝
官能リレー小説 - ファンタジー系

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アルス正伝 74

「やったぜ!よくやったぞ、アイシャ!!」
ところが…
「うぅ〜っ!!?」
アイシャはまだ苦しそうに呻いている。その様子を不思議に思ったサフィアはマ〇コの中をを覗きこんだ。
「あ!アイシャさん!もうひとりいます!!双子です!!」
「何ぃ〜っ!?」
さすがのアルスもこれには驚いた。
「アイシャ、まだ休むな!もうひと踏ん張りだ!!」
「そのままいきんでください!!」
「うんぐうぅ―――っ!!!いぎいぃ―――っ!!!!あああぁぁ―――っ!!!?」
…ずるん!
ほんぎゃ〜っ!ほんぎゃ〜っ!ほんぎゃ〜っ!
幸い、二人目もすぐに生まれた。
「よく頑張りましたね。今度は元気な男の子ですよ。」
「はぁ…はぁ…わ…わたし…ご主人様の赤ちゃん…産めたんですね…?」
アイシャはこれ以上ないほどの幸せな表情を浮かべながらアルスの方を見て言った。
「あぁ、そうだ。アイシャ、お前は凄い事をやってのけたんだ。新しい命をこの世に産み出すっていう大仕事をやり遂げたんだ!」
アルスも興奮しているようであった。
アイシャは左右の乳房にしゃぶりついて乳を吸っている二人の子供に目を移した。
「私と…ご主人様の…赤ちゃん…」
腹の上の二人の子供を見つめるその表情は正に母親そのものであった。だが、その声は今にも消え入りそうなほど弱々しかった。そう、彼女はアルス達が戻って来るずっと前から陣痛に苦しみ続けており、かなり衰弱していたのだった。
アイシャは再びアルスに視線を戻して言った。
「ご主人様ぁ…アイシャ…頑張りましたけど…ちょっと、もうダメかも…」
「バ…バカ!何言ってるんだ、お前」
アルスはアイシャの手をしっかりと握りしめて言った。
「お前は出産くらいでくたばるような女じゃねぇ!それは俺が一番良く知ってる!だから“もうダメ”なんて言うんじゃねぇ!!」
「…ごめんなさい…わたし…もう…」
「バカヤロウ!!諦めるな!!!お前がいなくなったら誰が赤ん坊に乳をやるんだ!!?」
アルスの大声に驚いた二人の子が再び泣き出した。
「…ありがと…わたし…あなたと…あえて…よか…た……」
次の瞬間、アイシャの全身からガクリと力が抜けた。
「アイシャアァ―――ッ!!!バカヤロ―――ッ!!!!死ぬなぁ―――ッ!!!!」
アルスはもう脇目も振らずにアイシャの両肩を掴んで激しく揺すった。
「や…やめろ!!赤ん坊が…!」
カルラが慌ててアルスに飛びかかり、引き剥がす。
「そんな…嘘やろ?」
「嫌あぁーっ!!?お姉様ぁーっ!!!」
ライラは茫然と立ち尽くし、エルザはその場に泣き崩れた。
初めはアルスに強要されての事だったが最近では、エルザはアイシャの事を本当の姉のように慕うようになっていた。

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