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アルス正伝
官能リレー小説 - ファンタジー系

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アルス正伝 40

市民達の怒号は次第に統合され、一つの掛け声になっていった。
「「「殺せ!殺せ!殺せ!殺せ…」」」
家族を失った悲しみ、無能な支配者への憤り、この先どうなるか分からぬ不安…それらの負の感情がディアナへの怒りとなって現れたのだ。
「ど…どうして?私は…私は…」
「ハァ…仕方ない…レオナ、やれ」
ディアナはまだ何か言おうとしたが、それより先にレオナの鞭が飛んだ。
パシーンッ!パシーンッ!パシーンッ!パシーンッ!
「いああああああっ!!!?いぃ…痛いっ!!いだあぁぁいっ!!!!や…止めてえぇぇっ!!!許してえぇぇっ!!!!」
ディアナは泣いて許しを請うが、鞭は容赦なく振り下ろされた。そのうち鞭がマ○コに命中した。ディアナは悶絶して小便を漏らし、そして気絶した。
「レオナ、もう良い」
それを見たガイアはようやく鞭打ちを止めさせた。
「感謝なさい、姫様。私が鞭打たせなかったら、怒り狂った市民達になぶり殺しにされていた所だ」
だが気を失ったディアナには、もうその言葉は届かなかった。

宮殿に入ったガイアはさっそく皇帝の玉座に腰を下ろした。
「ふむ…これが歴代皇帝の椅子か…」
「おめでとうございます陛下。座り心地はいかがですか?」
30代前半くらいの将軍が歩み出て言った。ビブリオン王国軍総帥ババロア大公、彼はガイアの従兄であった。
「固い…あまり良くないね」
彼は謁見の間に集まったビブリオン軍の将校達を見回して言った。
「諸君、私は今や事実上アルシア大陸を統べる王となった。これを機に我が国の国号をビブリオン帝国と改め、私は皇帝となる」
「素晴らしいお考えです!ガイア皇帝陛下万歳!!」
「「「ガイア皇帝陛下万歳!!万歳!!万歳!!」」」
ババロア大公に続いて全員が万歳を叫んだ。普段はガイアの唯我独尊ぶりに内心辟易していた将軍達も、この時ばかりは興奮して万歳を叫んだ。全員がこの空気に酔っていた。
ただ一人、万歳も叫ばず、いそいそと謁見の間を後にした男がいた事には誰も気付かなかった。

「ああいう空気って苦手なんだよなぁ…何か宗教みたいでよぉ」
アルスは一人、宮殿の廊下を歩きながら呟く。
「気分転換にエルザでも抱いてやるか…いや、カルラも良いなぁ…それともサフィアを誘い出して…」

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