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アルス正伝
官能リレー小説 - ファンタジー系

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アルス正伝 38

アルスはカルラ達をガイア王に紹介した。
「良いだろう。我が軍門に降るというのなら、今回の事は目をつぶろう。アルス大佐、君の配下に加えると良い」
「さすが王様!話が分かるじゃねえか!」
「あ…ありがとうございます、ガイア様」
ガイアはあっさり承諾し、カルラ達はアルスの指揮下に入った。指揮下といっても事実上の独立部隊だ。アルスは命令を下すという事をあまりしない。戦闘になると兵士達と一緒に真っ先に突っ込んでいくタイプだった。そういう所が下級兵士や傭兵達にウケたのか、アルスはビブリオン軍内でちょっとした有名人になった。

有名人と言えばもう一人、今ビブリオン軍内で話題の人物がいた。今や虜囚の身となったディアナ皇女である。彼女は捕まってからずっと、鉄格子付きの馬車の中に監禁されていた。
彼女は武器を隠せないように衣服を全て剥ぎ取られていた。食事は日に三回与えられたが、排泄は車内に一つだけ置かれた器の中にし、窓から捨てていた。
彼女の馬車の周りはいつも下賤な兵達に取り囲まれていた。
「お姫様ぁ〜、オマ○コ開いて見せてくだせえやぁ〜」
「しかしスッポンポンになっちまえば、王族も百姓の娘も変わらねえやな」
「違えねぇ。飯を食って糞や小便を垂れて…ひひひ」
「黙りなさい!この賤民共!」
ディアナはこのようなヤジにいちいち反論した。反論する事で自己を保っていた。
「私の体が見たければ見なさい!性器が見たければ見なさい!排泄する所が見たければ見なさい!好きなだけ見れば良いわ!今に体勢を立て直した我がノーマ皇国軍による大反攻が始まる!その時になって後悔すれば良いのよ!!」
「へへへ…ノーマ軍の反攻だとさ。こいつぁ傑作だ」
「何がおかしいの!?」
「何も知らねえんだな。ノーマ軍はもう軍隊としての機能を失ったって話だ。正規兵、傭兵を問わず脱走者が続出してるらしい」
「嘘よ!根拠の無い噂だわ!」
「ノーマ軍の脱走兵から聞いた話ですぜ?」
「その男を連れて来なさい!!!」
ディアナは絶対に信じようとしなかったが、この話は真実であった。

ビブリオン軍がアンブレラ市に迫ると、市内はいよいよもって大混乱に陥った。市民達は先を争って市外へ脱出した。
上層部は当初、撤退抗戦の構えを示していたが、脱走者が相次ぎ、もはや籠城を行ったとしてもまともに張り合えないまでに兵力が減少してしまった事を受け、ついに降伏を決定。ノーマ皇国は滅亡した。

ガイア王は勝利者として正門をくぐり、アンブレラ入城を果たした。もっとも内心では無血開城に物足りなさを感じていたようだが…。

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