PiPi's World 投稿小説

5大聖龍とその女達
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 85
 87
の最後へ

5大聖龍とその女達 87

一方、足止めを食らった巨大アンデッドは、その様子に何か感じたのか、遅れを取り戻さんばかりの勢いで倒木を押し倒しながら迫ってくる。
しかしラムサはかまわずその場で攻撃準備を続ける。
右腕を覆うオーラの量はだんだん多くなっていき、まるで翼のような形になっている。
そしてアンデッドがすぐそばまで迫ったそのとき、ラムサはついにその右腕を振り上げた!

シュオンッ・・・!

物を切ったとは思えない、軽やかな音がしたかと思うと、巨大アンデッドの身体に一筋の縦線が走った。
アンデッドはかまわず獲物を食らおうと一歩踏み出したその瞬間、その身体は真っ二つに切り裂かれた。

「秘技・・・!龍凰翔せ・・・ぶあぁッ!?」

ラムサが最後の締めに技名を言おうとしたが、それよりも早くアンデッドの傷口から大量の腐汁があふれ、彼女の身体にふりかかった。
彼女の考えうる最悪のケースこそ避けられなかったが、とにかくラムサは一撃のもと、巨大アンデッドをしとめたのであった。
・・・間違っても彼女のそばに近づきたいとは思えぬ、すごい惨状だったが。
巨大アンデッドの体液をもろにかぶったラムサは、すぐさま起き上がって巨大アンデッドから逃げるように離れた。
これ以上腐った体液を浴びないためだ。
全身腐汁まみれで今さら何を、と読者諸君は思うだろうが、実はこの巨大アンデッド、死体だけにかなりくさいのだ。
人ならぬ身であるラムサはかなり鼻が利くらしく、涙をぽろぽろこぼしながら鼻をつまんで移動している。

「く、くほっ!ひ、ひたいふへいが、ころわらひによくほほんあ・・・!
(訳:く、くそっ!し、死体風情がこの私によくもこんな・・・!)」

怒り心頭のご様子だが、顔を真っ赤にして涙をポロポロこぼすその顔はとてもかわいらしく、全然迫力に欠けている。
アレスたちがこれを見たら、子供のようにあやしてしまうかもしれない。
近くに水源もないため、少しでもにおいの薄いところを求めて移動していたその時だった。

ズルッ・・・ベチャッ!

「!?」

腐汁の塊が落ちた瞬間、突然身体が軽くなったのだ。
ラムサが見てみると、そこは服の袖ごと腐汁が零れ落ちており、きれいな彼女の素肌があらわとなっていた。

「なっ・・・!?そ、そんなバカな!?」

驚くラムサをよそに、腐汁をかぶった衣服は次々と溶け落ち、彼女の小さくもグラマラスな身体をあらわにしていく。
髪の毛や皮膚には何の変化もない。衣服だけが溶け落ちているのだ。

「い、衣服だけを溶かす体液だと!?あ、あのアンデッドにそんな器用なマネができるはず・・・!」

しかしラムサはそれどころではない様子だ。
当然だ。破壊と殺戮しか能のないアンデッドに、服だけ溶かすなんて器用なマネができるわけがないのだから。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す