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5大聖龍とその女達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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5大聖龍とその女達 40

このあと残りのイノシシに加え、数種類の魔物軍団、そしてリーダーのボアライダー。
アレスは気分を新たにし、次の魔物に突っ込んでいく。

「みんな、イノシシは牙が弱点だ。牙を何とかすれば、一瞬怯む。そこを狙うんだ!」




アレスのもたらした朗報に、村の戦士たちの士気がわずかながらに上がる。
幾度となく魔物とのいざこざを勝ち続けてきた村人たちも、さすがにこの数を相手に辟易していたのだ。
接近戦チームはアレスの朗報に従い、積極的に弱点を突いていく。
囮が気を引いている間に、横からイノシシの牙に一撃。
別のところでは牙をも守ることに気を取られたイノシシのわき腹に斧を叩きつけているものもいる。
しかし敵はイノシシばかりではない。
きこりの1人がイノシシ退治に気を取られたスキを狙って、トレントが無言の襲撃を仕掛けてきた。
村人はイノシシに夢中で気づいていない!
それにいち早く気づいたアレスは、とっさに聖剣エクセリオンを投げつける。

ドカッ!

龍の鱗から作られたとされる剣はいともたやすくトレントの頭を刺し貫く。
薪を割るような小気味よい音に、村人もようやく自らの危険を悟る。
木の化け物であるトレントはよろめきつつ手のような細い枝を振りかぶるも、あっという間にとどめを刺されて振り下ろす機会を永遠に失った。

「アレスッ!?」

窮地を脱した村人が投げつけられた剣の先を見てみると。
狂った風の精霊とキラービーのコンビに襲われているアレスの姿がそこにはあった。
気づいた村人たちが助けに入るも、実体のない風の精霊と動きのすばやいキラービーが相手ではなかなかしとめることができない。

「くっ!?こ・・・のっ!あっ!?」

必死に攻撃をかわし続けるアレスが、何かに足を躓かせて転倒する。

(森の中でもない村の入り口で!?
 一体何につまづいたんだ!?)

少なくとも魔物の死体ではない。
踏まないように気をつけていたのだから。
では何に?起き上がったアレスが見たものは・・・。

「根!?・・・ッ、トレントか!」

正体に気づくも、もう遅い。
狂える精霊と殺人蜂の攻撃がすぐそこに迫っている。

(そんなっ・・・!?ここまでなのかっ!?)

まだ自分はまだ目的を果たしていないと言うのに。
後悔しつつ最後のときを迎えようとしたその時だった。

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