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5大聖龍とその女達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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5大聖龍とその女達 118

「残念じゃが、そうするか。」
ラムサが応じたその時である。

ぎいい〜〜
ぎっ、ぎっ。

「変な音がする。」
「隣の部屋だ!」

飛び込んだ隣室の床の一部が跳ね上げられ、中から上がって来た者が居た。

「メルディア!!」
ラムサが叫ぶように言った。
「あら?ラムサじゃない。久しぶりね。ところで後ろの方々は?」
上がって来た人物のその姿は、1人のモデル体型の美人だった。

「隠し階段か・・・・。」
「でも床を調べてもおかしなところは無かったよ?」
「それより本題に入るぞメルディア!」

ラムサはそう言って一呼吸つくと、ついに本題を切り出した。

「この者たち・・・正確にはこの男が、暗黒大帝ゾーマを倒すため、我々聖龍の力がほしいと言っている。
 力を貸してやってくれ」
「あらあら・・・。こんな私でよければ力は惜しみませんが・・・よろしいんですか?
 私は聖龍の『書』。知識くらいしかお役に立てる力はございませんよ?」

ラムサの言葉を受け、メルディアが後ろの面々に・・・否、アレスに向かって質問した。
その様子に、アレスは一瞬の逡巡すら見せずにうなずく。

「今のオレたちにはアンタの力が必要なんだ。
 ぜひアンタのその知識を貸してくれ」

迷いのない答えに、メルディアは一瞬虚をつかれたような顔を浮かべる。
だが何がおもしろかったのか、彼女は口元を押さえ、クスクスと上品に笑い出した。

「おもしろいお方ですね。
 普通の方は私の力が知識だと知ると、多少なりとも幻滅するものなのですけど・・・。
 ・・・いいでしょう。そこまでおっしゃるのなら力を貸しましょう」
「おお・・・!」
「ただし。それはあくまで私の試練を乗り越えてからの話。
 見たところ試練を受ける資格があるのはそこの方お1人のみの様子。
 他の方は申し訳ありませんが、席を外していただきます」
「なっ・・・!?」

急転直下の展開に、マリーが思わずそう漏らした。
エリアとウルゥも声に出しこそしないが、気持ちは同じことだろう。
だがラムサはこれ以上事態が悪化するより前に、みなを強引にでも部屋から出そうと動き出す。

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