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僕の侍女はどこにいるの?
官能リレー小説 - ファンタジー系

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僕の侍女はどこにいるの? 98

「じゃあ、ぼくがいればみんな元に戻るの?」
「少なくとも精神の安定は図れると思います。
 ただ完全に元に戻るのかと言われると・・・」
「何分、こんなケースは私たちも初めてで・・・お役に立てず申し訳ありません」
「あ・・・いえ、こちらこそすみませんでした」

頭を下げるシャーテさんとユカさんを見て、ぼくは自分のしたことの愚かさを知った。
みんなだってエリーたちを治そうとがんばっているのに、あとからやってきたぼくがああだこうだ言えるはずがないのに。
気まずい空気が漂いかけたのを感じ取ったのか、ライール父さんが絶妙なタイミングでシャーテさんとユカさんに声をかけた。

「それでシャーテ殿、ユカ殿。
 すぐにリスペクトをエリーたちに会わせるのですか?」
「はい。幸いみなさんとも病状が落ち着いていらっしゃるようです」
「ただいきなり全員に会わせると、どんなことになるかわかりません。
 ここは1人1人お会いになられたほうがよいかと」
「だ、そうだぞ。
 まずは誰から会いに行くんだ、リス?」
「・・・エリーから会いに行くよ」

ライール父さんの質問に、ぼくは迷いつつもそう答えた。
みんなの中で1番バランに深く関わってたのはエリーだったから。
それにエリーは他のみんなと比べて性欲が強い。
きっと人一倍苦しい思いをしていると思ったんだ。

「わかりました。それではエリーさんたちの部屋には私とユカの2人でご案内いたします」
「男性の方々は申し訳ありませんが、ここでお待ちになっていてください」

シャーテさんとユカさんの言葉に父さんたちは軽くうなづき、ぼくらはエリーの部屋に向かった。
でも、なんでシャーテさんたちは父さんたちにだけ待つように言ったんだろう?
ぼくは2階への階段を登りながらユカさんに聞いてみた。

「変質した呪いによって、エリー様たちはかなりの性欲は溜め込まれています。
 あれでは男性を見たとたんに発情しかねませんので」

・・・なるほど。小康状態とは言え、どうやらエリーたちの具合はそれなりに深刻みたいだ。
なら、早くエリーたちが元気になるように、ぼくもできる限りのことをしなくっちゃ。
そうしてぼくらは間もなくエリーの眠る部屋の前までやってきた。

「リスペクト様。部屋に入る前に1つだけご注意があります。
 エリー様たちはリスペクト様を見た瞬間に、発情の発作を引き起こされる可能性がございます」
「もし発作が起きましたら、落ち着くまでリスペクト様の精を身体の奥深くまで注ぎ込んでください。
 呪いそのものを消せずとも、一時的に抑えることができるはずです」
「わかりました。それでは、行ってきます!」

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