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僕の侍女はどこにいるの?
官能リレー小説 - ファンタジー系

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僕の侍女はどこにいるの? 90

自分を孕ませてくれるくらいだから、きっとアッチのほうも荒々しいに違いない。
そう、私の心をねじ伏せ、支配するくらいの・・・と。
支配する側でしかない彼女にとって支配されるということは、体験したことのない未知の領域である。
それゆえ、ミュレリアは男性優位の後輩位を好み、喜ぶのである。
断っておくが、彼女は別にマゾであるわけではない。
誰もが持つ自分の弱い部分をさらけ出し、他人に頼りたいという、そんな思いを持っているだけだ。
魔物のトップに立つものでも、それなりの苦労や悩みを持っているわけなのである。
無論、両性具有の大魔王である訳だから、魔界最高の女性であるのと同時に魔界最高の男性である。
男として何人もの女に種付けしてきたが、生まれた子供には大魔王となる資格はない。
資格があるのは大魔王が産んだ子供のみ…彼女の母親と言える大魔王も妊娠するに千年以上の時を必要としたからこそ…妊娠に必要以上に拘るのである。

だからこそ、大魔王ミュレリアはリスペクトに溺れた。
最初は妊娠願望しかなかったが、今ではリスペクトへの愛情が芽生え、『誰の子供でもいいから妊娠したい』から『リスペクトの子供を産みたい』に代わっている。
大魔王である彼女の身体は妊娠しにくいから、おそらく子供を授かる頃にはリスペクトへの愛情一色で染められていることだろう。
一方、リスペクトもミュレリアへの思いが変わりつつある。
今、リスペクトはこう思って彼女を抱いている。
『ミュレリアを自分のものにする』と。
ずば抜けた身体能力を持つ魔族と違い、こちらは人間なので、彼らしからぬこの変化はむしろ当然のことだろう。
抱き始めた頃は彼女の身体に溺れていたが、やがて彼女の身体にも慣れ、快感の中にいるのが当たり前の状態になっていた。
そんな中、ふとある考えが頭をよぎる。
もし彼女が妊娠したら、自分はどうなってしまうのだろう、と。
当然役目を果たしたリスペクトは彼女から解放され、人間界へと戻されることだろう。
しかし今の彼にとって、それは耐えがたい苦痛である。
だからリスペクトは考えた。
どうすればまた彼女とこうやって会えるのか。
その結果、考え出された答え。それがこれだった。
すなわち、彼女を自分に溺れさせて自分のものにしてしまえばいい、と。
この時のリスペクトは人間界の妻たちのことなど頭にはない。
ただ彼女との結合を望む性獣と化していたのだ。

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