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僕の侍女はどこにいるの?
官能リレー小説 - ファンタジー系

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僕の侍女はどこにいるの? 64

突然の問いに僕は戸惑ってしまった。
確かに学力には自信はある。
でも、これはどちらかというと「雑学」であって、もっと「魔道士とは?」とか「魔法の理論について」とか、難しい質問が来ると思っていたので、逆に考え込んでしまった。
「リスペクト殿!大丈夫ですか?」
僕の難しそうにした顔を見て、サイルレイズさんが心配そうに、僕の顔を覗き込んだ。
僕達が悩んでいたその時、もう一体のスフィンクス族が現れた。

「あっ!」

その姿を見たエリネが慌てて逃げ出そうとしたけど、そのスフィンクスの動きは驚くほどに俊敏で、あっというまにエリネをその逞しい腕で掴みあげた。

僕とサイルレイズさんが唖然としていると、そのスフィンクスは丁寧に頭を下げた。エリネによく似てはいるけど、もっと熟れた女性の雰囲気が色濃く漂っている。

「ごめんなさい。エリネったら昔から人を困らせるのが好きで…。」
エリネも無理矢理頭を掴まれて頭を下げさせられている。

エリネが不満そうに口を開くよりも早く熟女スフィンクスが言い放つ。
「エリネ、アナタはまだ、他の者に質問をしてもいいというスフィンクス族の資格も儀式も受けていないのだから、勝手な真似をしてはいけないと何度話したら分かってくれるの?」
「ところで我々は先を急ぎたいのだが、行ってよいか。」
サイルレイズが女性に言うと、
「私の名はアルトと申します。
あなたの衣装を見ると、魔界でもかなり高い位の者と見受けられます。
出来れば我が種族に置かれる、深刻な危機を見てもらいませんか。」とアルトが言う。
「だってこの方は、デーモン族の王で侍従部長官のサイルレイズ殿ですよ。
だからこそ我が村に来て欲しいのです。」とエリネが言った。
リスペクトとサイルレイズは、二人の願いを聞いて予定を変更してスフィンクス族の村へ向かった。

村に着くと言ってる意味が分かった。
子供がいないのだ。
村は洞窟の最奥、門を抜けて間もないところにあった。といっても門からは街道が延びていて、1日ほど街道を歩んでのち横道にはいって間もないところだった。
年頃の少女から老婆までスフィンクス族たちが集まって暮らしているが、なぜか雰囲気が悪かった。
「なにやら妙な雰囲気ですな・・・。スフィンクス族に限らず女性種族というのは集住している場合和やかな雰囲気なものなのだが。そろそろ事情を話してはいただけませんかな?」

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