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僕の侍女はどこにいるの?
官能リレー小説 - ファンタジー系

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僕の侍女はどこにいるの? 28


・・・一方。顔見知り程度である、アルス氏は。
「クソ・・・複雑すぎるダンジョンだな。マッピングが役に立たねぇ・・・」
『でも、同じ箇所は廻ってないわ。 ちょっとしたループかしらね?』
延々と一応進んでいた。すると、リスたちがダークマージと合間見えているところに出くわした。
『アノ子達に縁がありそうね、私たち』
「ああ、それも、腐れ縁がな」
場所はだだっ広いホール。現実世界換算で20mは容易い。 ジャイアント・ローパー六匹と生ける樫の妖木『ギガ・オーク』も一匹居る。
「ありゃあ、硬いなぁ」
アルスはフムと頷くと、獲物の両手剣を操作して、ライフル状にした。正確には、それ自体が一種の魔道電子戦用パラボラ兵器なのだが。
「頃合計って、混乱させたるさ!」
『マインド・ジャマー、マインド・コンフュ、読み込み完了』
剣の家内が、そう案内する。
「触手が『人間の女の子』に掛かってきたら、J・ローパーに向け、放射開始。それまで待機させてもらおう」
『了解。 ・・・今回は地味にいきましょ』
そうしてリスたちの戦いぶりを『観戦』することになった。

ダークメイジと多数の魔物を前にした僕達だけど、みんな落ち着いていた。
このメンバーだったら大丈夫・・・そんな確信があったのだ。
「ルチアとシアちゃんは結界、リディアは前衛の援護、エリーは僕と魔法攻撃・・・前衛はジャイアント・ローパーとギガ・オークを目標・・・いいね」
全員の特性をある程度振り分けて指示を出していく。
まずルチアがその場に結界を張り、シアちゃんは一人一人に魔法耐性の呪文をかけていく。
リディアは前衛3人の武器に炎を纏わせると、援護にまわる。
「さて、いきますか!・・・雷電火球弾[プラズ・ファイ・ボル]!!」
僕は『火』を、エリーは『風』の『強化』を輪唱で唱え、放った。
取り巻きのコボルト達が簡単に吹っ飛び、ジャイアント・ローパーとギガ・オークもダメージを受けている。
そこに、マリューカさん、シャノンさん、ディバースさんがそこに突っ込んでいったんだ。

「ほぉ〜、良い指揮じゃないかぁ〜」
『ホント、ワンマンな貴方とは大違い』
二人(?)がそう評するように、リスたちはアルスが感心してしまうほどだった。

取り巻きは既に炭化、ないしは蒸発して殲滅されており、強敵のJ・ローパーも魔族三人組の各個撃破でまた一匹と倒れていく。
内の一匹がエリーに向かうも。
「はいな」
アルスが引き金を引いたことで『マインド・コンフュ』が発動。明後日の方へ触手をくねらせた。その隙をリスが焼き斬り払う。急所を突いてクリティカルをかまして、即死させた。
「エリー、大丈夫?」
「う、うん!」
すぐに返事をして、四半瞬。(なんで、それたのかなぁ?)と逡巡したが、それもすぐに消え去った。
「く・・・おのれ・・・」
ダークマージが悔しそうに呻く。
さっきとは訳が違う。
戦術眼に富んだリーダーに率いられた戦闘集団である。
前衛、後衛が上手く連携し合い、力を発揮しているのだ。
冷静になろうと心を落ち着かせているダークマージの目にあるものが飛び込んできた。
指揮に集中し、孤立したリーダー・・・リスペクトである。
このリーダーさえ倒せば、烏合の衆になる。
誰もその事には気付いていない・・・ダークマージは心の中でほくそえみ、必殺の呪文を唱える。
「食らえぇーっ!・・・火炎竜撃槍[サラマンドル・ランツ]!!」
必殺の呪文をリスにぶつけようとするダークマージ・・・火炎の竜が一直線にリスに向かう!!

しかし・・・火炎の竜はその手前で障壁によって阻まれてしまった。
阻んだのはルチアとシア・・・何時の間にか現れ、障壁を作ったのだ。
「引っかかったわね!・・・考えが浅いわ!!」
リスに気を取られて、デーモン3人が近付いた事に気が付かなかったダークマージに3人の得物が閃く!

「覚悟なさい・・・三連大打撃[トリオ・ギガンテック・スマッシュ]!!」
マリューカの大剣の斬撃、シャノンの斧槍の旋回打、ディバースの三叉槍の連撃・・・それらが同時にダークマージに叩き込まれていったのだ。
「ぐぎゃぁぁぁぁっっっ!!・・・ばっ!、馬鹿なぁーーーっ!!」
デーモン3人の強力な打撃に、ダークマージは一たまりも無く倒れたのだ。

「・・・手伝う必要も無かったな・・・彼はいいね、最後の仕掛けも冷静だったし・・・」
『ふふふっ・・・このまま成長するといいわね・・・可愛い子だし・・・』
「おいおい・・・って、まあ成長して欲しいよな・・・じゃあ、立ち去るとするか・・・」
リス達を影から見ていたアルス氏とその細君は静かに立ち去ったのだ。

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