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女戦士ユーナの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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女戦士ユーナの冒険 92

「すまん、奴隷は語弊であった。ワシはエステアを尊敬を持って愛し合える女として扱っておる。それだけは信じてくれ」
そう言ってグレムはゴードンに頭を下げた。
「ゴードン、私の言い方が悪かったわ。グレム様は私を本当に大事にしてくれるの。信じて。お願い」
同じくエステアも頭を下げる。
「…………」
ゴードンは実の母親とグランディア大陸の最高神、光の女神に匹敵する大賢者グレムに頭を下げられ、どうしたら良いか悩む。
「ゴードンさん、グレムはエステアに酷い事を一度もしてません。
だから、二人を信じて上げて下さい。」
「ゴードン殿、貴公の気持ち解ります。ですが、グレム殿を許して下さされ。」
旅先でグレムに助けられグレムの優しさを知るユーナや四郎もゴードンに頭を下げる。
「ダキアの姫として、私からもお願いしますわ。」
「「私達からもお願いします。」
隙を見てグレムに頭下げさせ詰るゴードンをとっちめようと考えていたミネアとアーシア、ロゼ達だったが、ユーナ達が頭下げさるのを見て何かを感じたのか頭を下げる。


「……分かったよ、皆を信じよう。お袋はじめ、こんな沢山の人達に頭を下げられちゃあな…。認めますよ…」
グレムの人徳を感じたのか、この場は許す事にしたゴードン。
「あなた…」
様子を見ていたマリーネはホッとする。
「ありがとう。陰陽の指輪じゃが…」
「ああ、俺も職人だ。頼まれたからには最高の仕事をするぜ。一週間、時間をくれ」
「うむ。期待しておるぞ、ゴードン殿」
さすがゴードンもプロの職人である。どんな相手の依頼であれ、一度受けた仕事はキチンとこなす。それが信条であった。
「さて、まだ日も高い事じゃし、予定を変更して今から城へ向かうとしようかのう。エステアはここに残っても良いぞ。久々の再会じゃ。つのる話もあろう」
「ありがとうございます。そうさせていただきます」
そんなやり取りの末、エステアをゴードンの所に残したまま一行は城に向かった。

ダキア王国宮殿クリスタル・アーク・・・。大陸随一の歴史を誇るこの宮殿は、かつての初代勇者である女帝の居城であり、その娘のダキア王国初代女王が受け継いだ物である。
今から千年程前、人間世界は混沌の渦の中にあった。人間世界を統治していた光の女神は、闇の女神との戦争の結果封印され、人間達は頼り従う者を喪った。光の女神は人間達を愛し慈しんだ。あくまでも家畜や奴隷としてだが・・・。

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