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女戦士ユーナの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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女戦士ユーナの冒険 89

ゴードンも大慌てで床に散乱していた服を拾い上げて着込むと窓を開け放った。風が吹き込み、部屋に満ちていた二人の精液と愛液の匂いが消えていった。
エステアは、息子の睦み合いを邪魔してちょっと悪かったなと思った。
「椅子が無いんで、まぁ適当に座ってください。いや、しかし驚いたよ、お袋。来るなら来るって手紙でも良いから知らせてくれれば良かったのに…」
「ごめんなさいね。いきなり押しかけてしまって。それと今回用事があるのは実は私じゃないの。こちらの…」
「グレムじゃ。よろしくな」
「グレム?へぇ…ダキア王家の開祖の大賢者と同じ名前なんだね」
「同じではありませんわ!こちらにおわすお方こそ正真正銘の…」
「ミネア、良いんじゃ良いんじゃ…」
何も知らないゴードンが目の前の小坊主と大賢者グレムとを結び付けられないのも無理は無い。グレムはそれで良いと思っていた。
こういう事は良くある事で、その度にいちいち説明するのは面倒くさい。信じられたら信じられたで、驚かれたり好奇の目で見られたりする。
老人の姿ならば誰もが一目見ただけで大賢者と分かるが、グレムは少年の姿の方が好きだった。体が軽いし、相手の女が喜ぶからだ。
「それで俺に用事ってのは何だい坊や?弟子入りならお断りだよ」
「弟子入りなんてせんよ。仕事の依頼じゃ。マジックアイテム陰陽の指輪を一つ作ってもらいたい。石はある」
グレムは先程デオドラから貰った魔石を差し出した。
「テストロン石か!こんな高価な石、よく手に入ったな!」
ゴードンはグレムを見て、次にユーナ、四郎、アップル、ミネア、アーシア、ロゼを順々に見回して最後にエステアに尋ねた。
「お袋、この人達一体何者なんだい?テストロン石なんて滅多に手に入るもんじゃないぜ。失礼だが、見たところ高貴な方々には見えない、かと言って盗賊にも見えない…」
「教えてあげても良いわよ。ただし私も聞きたい事があるわ」
そこへ、ちょうどマリーネが人数分のカップを盆に載せてやって来た。

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