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女戦士ユーナの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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女戦士ユーナの冒険 8

診察が終わり、女神官はユーナに尋ねた。
「どこも異常は無いようです。ところでアナタのお名前は?」
「ユーナです」
さらりと聞かれて、思わず本名を名乗ってしまった。
「そういえばまだ名乗ってなかったね。僕はエーリヒ。エーリヒ・ルスト・ソーントン。こっちはメイド長のユリアナ。この娘はメイドのレニ。こちらは神官のエステア・ブラウンさん。
それにしても驚いたよ。僕が狩猟から帰ってきたら、玄関前に光が現れて、裸の君が放り出されたんだよ」
どうやら魔女の転移魔法で、ここに飛ばされたらしい。魔法は成功したようだが、なぜ裸になったのか分からないし、場所も自分が思い浮かべていた所とは違うようだ。
「あの、つかぬ事をお聞きしますが、ここはどこの国のどこの町ですか?」
「ダキア王国のコロヌ村です」
「ダキア!?」
ダキアと言うと、ユーナの住んでいた国から、ずっと離れた国である。確かに遠くへ行きたいと思ったが、ユーナが行きたかったのは自分の国の王都で、こんな遠くに飛ばされるなんて予想外だ。
(確かに故郷から離れられたけど遠すぎだわ。装備品も全部なくすし、帰ったら文句の一つでも言わないと気が済まないわね!!)
ユーナが内心で魔女に文句を言ってると今度はエーリヒが質問を投げかけてきた。
「どうして私の屋敷にいらしたのです?」
「それは……」
本当の事を言えば確実に実家に連絡が行くので、ここは嘘の設定を言う事にした。
自分は旅の戦士であり、別の町へ行くつもりが、仲間の魔法使いが誤ったために、ここに来てしまったと説明した。
ユーナが戦士であると聞いて、エーリヒは歓喜の表情を浮かべる。
「本当ですか!?それならアナタにモンスター退治を依頼したいのですが…」
聞けば、村の近くの森にゴブリン達が住み着いたらしい。
数はそれほど多くないのだが、間が悪い事に今は出稼ぎの時期で、村には若い男が殆ど残っていない。今のところ被害は無いが、女子供しかいない村が襲われてはひとたまりもない。
「何とかゴブリン達を退治してくれませんか?武器や防具はお貸ししますし、報酬もお支払います」
そうやって頼まれるとユーナも悪い気はしない。さっそく冒険者らしい仕事ができると喜んだ。二つ返事で引き受けると装備品を借りて、たった一人でゴブリン退治に出かけてしまった。

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