女戦士ユーナの冒険 42
互いに相手の身体を羨ましながら、二人は露天風呂へと入って行った。
「うわ〜これが露天風呂ですか〜」
露天風呂に入り、広い入浴場と日が沈みかけている夕陽をみて感嘆の声を上げるユーナ。
「じゃあ、身体を洗いましょう。」
「はっはい。」
浴槽からお湯を洗面器で取り出して洗面鏡の付いた壁に座り石鹸を付けた濡らしたタオルで
身体を洗う。
同じくユーナもエステアの真似をして洗う。
そして、髪と身体を洗い終えるとエステアはお湯がたっぷり入った洗面器で泡立った髪と身体の泡を流した。
ザバーン、ザバーン。
同じくユーナも続く。
ザップ〜ン。
そして、二人は湯につかった。
「ふあ〜生き返る。これは身体に気持ち良いわ。」
「ふふふ、今日一日お疲れ様です。」
湯に浸かり、余りの気持ちよさに爺臭い事を言うユーナ、そんなユーナを優しく労うエステア。
「ジジ臭いですなユーナ殿。」
「露天風呂、気に入った様だなユーナ。
エステア子守り御苦労。」
すると、ユーナとエステアに近づく声がする。
「グッグレム、四郎。ここは女湯じゃないの。」
「あら、グレム様に四郎殿も満喫してますわね。」
声の主が二人に近付くと、それはグレムと四郎だった。
グレムとエステアの登場に驚くユーナ、対して全く動じないエステア。
「うん、知らないのか。ここの温泉はこのサジャ村の名物の混浴湯何じゃぞ。つまり男と女は一緒に入っても良いのじゃ。」
「うそ聞いてないわよ………グレム、謀ったわね。」
「ははは、混浴を知らぬお主が悪い。それに覗き帽子の為の措置がしておるから良いではないか。」
「うっううう………」
グレムにからかわれて怒るユーナだったが、グレムは軽くあしらわれてしまう。
「まあまあ、ユーナ殿も一つ知ることが出来たから良いではありませんか。」
「もう、酷い四郎まで!!」
四郎がフォローするが、余りたいしたフォローにならずユーナのプンプン怒りに震えていた。
「あっユーナさん、一番星が見えますよ。」
「えっどれどれ……あっ本当だ。」
そんなグレム、四郎とユーナのやりとりを冷静にみていたエステアは空をみると、陽の沈んだ空を見上げると一番星をみつけてユーナに教える。
ユーナも空を見上げるとすぐに見つけて喜び機嫌を直した。