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女戦士ユーナの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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女戦士ユーナの冒険 35

どうにも気まずい、だが、無理やり話題を変えると、余計に気まずくなりそうだった。
ユーナとエステアが黙ったまま固まっていると、四郎が場の空気のことなど知らぬとばかりに、エステアの質問を投げかける。

「それで、今お子様はどちらにいらっしゃるのですか」

本当に何気ない感じであり、エステアもすんなり答えることが出来た。

「はい、一番近い子がダギアの王都に息子が、それにビザンチィウムには息子と娘達がおります」
「ダキアの王都、グラスランドじゃな。ここから馬車で一週間かかるな。(ここから、グラスランドまでのモンスターならばユーナの特訓に最適じゃな。そして、エステアの悩みも解決させよう。わしの物にする為にも。)」

グラスランドと聞いてグレムは冷静に対応しユーナを鍛えつつエステアの悩みも解決させようと考える。
それは善意ではなくエステアを気に入ったグレムが彼女を自分の物にするという邪なたくらみが含んでいたが、それだけ彼女を気に入った証しでもあった。
「は〜い、とりあえず当面の方針はダキア王国の王都へ行ってエステアさんの息子さんと会いましょう。
グレムはどうする?」
エステアの過去に何かあると察したユーナは気まずい雰囲気を払拭し仲間になった彼女を傷つけない様に配慮し、エステアの息子に会うのを当面の方針に決めた。
そして、グレムに許可を仰ぐ。
「ワシはそれで構わんぞ。」
「私も、それがいいと思います。」
四郎も賛同した。
「ということは、これで決まりよね。王都が次の目的地。そうと決まれば準備しないと。」
ユーナがまとめるように言った。
そう言うユーナにグレムは苦笑する。
現時点の実力で言えば、潜在能力はグレムも認めるユーナだが、この中で一番劣る・・・と言うか、お荷物である。
それでも命令慣れしている領主の娘だけあって、まとめ役としての実力は十二分にあった。
ハッタリ十分と言える威厳に、四郎とエステアが神妙に従っている事がグレムには面白く映るのだが、ここはまあ良いとユーナの音頭に任せるとする。
本当の所、ユーナが張り切らなくても、用意なんかたかが知れているのだが・・・。


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