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女戦士ユーナの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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女戦士ユーナの冒険 105

ダギア側もそれを承諾し、時のブランシュ大公で現大公カタリナの祖母であるマルガリータに救援に向かうように指示した。
だがマルガリータは国境沿いの州都に入城したきり動かず、ダギア女王でマーニャの祖母であるルーシアの命令も聞かなかった。この時ばかりはグレムも説得しようとしたが、何と門前払いされてしまう。
その後、魔王が討ち果たされ、世界に平和が戻った後もマルガリータは兵を収めず、むしろビザンティウムを目指して南下し始めたのだ。
彼女はこれを機にラテンを奪還しようとしたのだ。ルーシアは幾度となく使者を送り諌めたが聞く耳を持たず、逆に援軍を送るよう頼まれた。
ルーシアの選択肢は三つあった。このまま見捨てるか、反逆者として処罰するか、それとも共に進撃するか。身内の情と国主としての責任の狭間で揺れるルーシア。
そんな彼女に悪魔がささやいた。何とフランシア王国が同盟を打診してきたのだ。当時、フランシアとラテンは別な地域で領土問題を抱えていた。
ルーシアは決断した。
こうしてダキア・フランシア同盟軍はラテン共和国へ侵攻した。
しかし、運命の女神はダギアに微笑まなかった。先に進撃していたマルガリータの軍が、ビザンティウム手前でラテン軍に敗れ、彼女は捕虜となったのだ。続く戦いで、今度はルーシアの軍が敗北する。
この戦いではラテン軍3万に対して、ダギア軍6万・フランシア軍3万の計9万だった。
兵力ではダギア・フランシア側が圧倒的だったが、軍団制で柔軟な用兵が可能なラテン軍に対し、貴族諸侯の集まりでしかないダギア軍は動きが鈍かった。
何よりフランシア軍に動きがまったく見られず、援軍として機能していなかったのである。
そしてダギアの敗色が濃くなると、そのまま撤兵てしまう。
ルーシアはマルガリータを救うどころか、自分が生きて帰るのが精一杯だった。
ビザンチィウム奪回の夢はその時点で途絶えた。
その後フランシアは手の平を返してダギアへ進行し、西側の領土を削り取った。
東の大国ルーシア帝国が味方してくれなかったら滅亡だったろう。
だがその代償として東側の一州を失った。
更にラテン共和国に賠償として一州を割譲。
これでマルガリータの身柄は取り戻せたが、南方の領土を全て失い、南海への出口を失った。
更に北のゲルマニアが独立し、北海への出口を失い、ダギアは完全に内陸国になってしまった。

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